THE YELLOW MONKEYとNHKポップジャム

「バラ色の日々」はこのポップジャムの主題歌。彼らの曲とともに様々なJ-POPアーティストに触れた方も多いのではないでしょうか? 

NHKのポップジャムとは1993年から2007年まで14年間にわたって放送された若者向けの音楽番組です。J-POPアーティストが多数出演し、ライブを行いました。

THE YELLOW MONKEYのボーカリストである吉井和哉はこの曲をTHE YELLOW MONKEYとファンとのテーマソングというふうにも発言しています。

『バラ色の日々』のMVを観てみよう

「バラ色の日々」のMVをcheck!

「バラ色の日々」のミュージック・ビデオ(PV)は北海道帯広市の中世のドイツをモチーフとしたテーマパーク『グリュック王国』のビュッケブルグ城で撮影された。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%A9%E8%89%B2%E3%81%AE%E6%97%A5%E3%80%85_(THE_YELLOW_MONKEY%E3%81%AE%E6%9B%B2)

城で歌うTHE YELLOW MONKEYメンバーをテロリストと思われる集団が襲撃します。しかしその襲撃は彼らには効果がなく演奏は続けられるというストーリーです。

城で歌っているという表現には、ひょっとすると裏側の意図としてフランス革命があるのかもしれません。王侯貴族のようなアーティストに対して、テロを行う襲撃者たち。

しかしその銃撃はTHE YELLOW MONKEYのメンバーには効果がありません。この表現にはひょっとすると何か深い意味があるのかもしれません。 歌詞の意味をみてみましょう。

『バラ色の日々』の意味を紐解く

追いかけても 追いかけても 逃げて行く月のように
指と指の間をすり抜ける バラ色の日々よ

出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/THE-YELLOW-MONKEY/バラ色の日々

バラ色の日々とは栄光の日々なのだと思います。 THE YELLOW MONKEYはグラムロックから強い影響を受けています。 たとえばそのファッションは高級感に満ちていて派手です。 その原点には王侯貴族みたいな生活が無意識に求められていたのかもしれません。

しかし現代のアーティストは注目は集めますが、王侯貴族ではありません。 浮き沈みがある表現者なのです。 成功を、栄華を求めても、アーティストは王侯貴族ではないのです。

だからその栄華は指と指の間からすり抜けていきます。

バラ色の日々を君と探しているのさ
たとえ世界が生き場所を見失っても

出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/THE-YELLOW-MONKEY/バラ色の日々

あるいはバラ色の日々とは愛する人との日々なのかもしれません。 そしてその愛する人との日々は、たとえ世界が生き場所を見失っても、求めるものだと吉井は考えています。

だけど茨が絡みついて運命は悪戯
乾いてしまうのは寂しいね

出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/THE-YELLOW-MONKEY/バラ色の日々

歌い続けていたTHE YELLOW MONKEYの吉井はそのアーティストとしての表現に限界を感じていたのかもしれません。 そういった感情を茨がからみついて、運命によって表現できなくなっていく。そういう葛藤や悲しみがこの部分ではきっと表現されているのでしょう。

休養後外部プロデューサーを迎えて制作された曲

「PUNCH DRUNKARD」というボクサーが打たれた表現のライブツアーを経て、吉井はボロボロになっていました。このライブツアーの休養明けに初めて外部プロデューサーを迎えて制作されたのがこの曲です。 ジョン・レノンが人気の絶頂の中で「HELP」と歌っていたエピソードを思い出します。自分たちの表現が絶頂をを迎える中、同時に苦悩を抱えていた吉井の姿があります。

「バラ色の日々」(THE YELLOW MONKEY)は何の主題歌?PVで吉井和哉が...!?の画像

雨の中を何も見えずに走るのは
とても深く生かされるのを感じたような
だけど茨が絡みついて偶然の生贄
試されているのが悔しいね

出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/THE-YELLOW-MONKEY/バラ色の日々

雨の中を走るとは、視界がよくなく先行きの見通しがたたないことを表現しているのでしょう。 でもそんな中で走っていると深く生かされていることを感じかけます。 ここに何かヒントがありそうです。 でもまた茨によって、自分たちを生贄のように感じています。 この部分はすごく難しい部分です。 西洋的なものと東洋的なものが入り混じっています。 そしてそういう自分自身の魂が試されているのです。

それでも
あの時感じた夜の音 君と癒したキズの跡
幾つもの星が流れていた 慰めの日々よ
砂漠の荒野に倒れても 長い鎖につながれても
明日は明日の風の中を飛ぼうと決めた

出典: https://www.musixmatch.com/ja/lyrics/THE-YELLOW-MONKEY/バラ色の日々