バンドブームを駆け抜けた伝説の4人組
2001年に惜しまれつつも解散してしまったJUDY AND MARY。
彼らは、90年代、バンドブームと呼ばれた時代にその一端を担い、唯一無二の存在感で数多くのファンを魅了しました。
年は流れて2018年。気付けばJUDY AND MARYは20年近く前のバンドになっていました。
新しい音楽が絶えず生まれてくる昨今、当時とは流行りも違えば、楽しみ方まで変わってきているでしょう。
だからこそ、今の若い人たちにもJUDY AND MARYの良さをもう一度伝えたいと思います。
時代を超えて愛されるべきバンド
90年代を駆け抜けた彼らの放っていた輝きは、今も楽曲という形で色褪せず残っています。
それは現代の音楽シーンにも影響を与えるだけの力があると信じています。
YUKIの少女っぽさを称える独特の歌声、TAKUYAのカリスマ的で奔放なギター、
うねるようなグルーヴを出しながらもサウンドの繋ぎ役を担う恩田快人のベース、堅実なビートでバンドを牽引する五十嵐公太のドラム。
JUDY AND MARYは間違いなく、時代を超えて愛されるべきバンドでしょう。
解散前ラストシングル「ラッキープール」
今回はJUDY AND MARYが解散前に出した最後のシングル「ラッキープール」を紹介します。
"夏の休日"を彷彿とさせるこの曲ですが、要所にバンドの解散に対する思いを感じさせる場面が登場するなど、ファンにとって特別な曲だといえます!
曲を構成する要素
JUDY AND MARYらしい、覚えやすいサビが魅力のこの曲ですが、本編とはまるで別の曲のような印象的なイントロも必聴。
このイントロから、揚々とした牧歌的なAメロに持っていくアレンジセンスは、他に類を見ないものでしょう。
一見本編と別物のように思えてしまうこのイントロですが、曲の終盤ではこのモチーフが見事に歌と絡んでくるのは流石。
曲を構成する要素の一つにも必ず意味があります。
この曲はそんな、JUDY AND MARYの高い音楽性を象徴するかのような曲だといえるでしょう。
ラッキープールの歌詞とコード進行に迫る!
さてここから、ラッキープールの歌詞に迫っていきましょう!楽器をやる人は気になるコード進行も載せておきますので、参考にしてみてください!
夏の休日のワンシーン
G G6 GM7 Bm7 CM7 D7 G6/GM7
知らない間に眠ってた 午後の風の中で
CM7 D E7sus4 Em7 C A7(onC#) D7
日に焼けた鼻 汗ばむ 胸 ぬるくなった缶 ビール
G G6 GM7 Bm7 CM7 D7 G6/GM7
昨日はあんなに傷ついて ヒリヒリしてたのに
CM7 D E7sus4 Em7 C A7(onC#) D7
小さく かけてたステレオ から うれしい曲 届いた
出典: ラッキープール/作詞:Tack and Yukky 作曲:TAKUYA
まずはAメロのこの部分。
音楽をかけて、缶ビール片手に日向ぼっこ。夏の休日のワンシーンを彷彿とさせるこの場面ですが、このシチュエーションがこの曲のイメージそのものです。
Aメロ後半部分からは、何か物思いにふけっているような、陰りのようなものを感じさせられます。
この曲がただ、楽しい夏の休日を歌っただけのものではないことを物語っています。
E♭M7 Dm7
夏に冬のうたで 涼しい夕暮れへ
Cm7 BM7 F7 D E7
祈るように季節感じて 今 瞳ひらくの
出典: ラッキープール/作詞:Tack and Yukky 作曲:TAKUYA
ここで出てくる"冬のうた"は、Aメロで届いたうれしい曲のことでしょう。
大好きな1曲を聴きながら、夏の夕暮れの束の間の涼しさを感じている。そんな場面です。
A E7 A E(onG#) A7(onG) D D
ラッキープール 小さな庭にだして 大きな海にしよう
Bm7 B♭aug DonA F#m7 F#m7(onA) D E7
豪華なバカンス じゃないけど たまには いいもんね
出典: ラッキープール/作詞:Tack and Yukky 作曲:TAKUYA
夏の休日のささやかな楽しみを表現したようなサビ。
家庭用の小さなプールでも、めいっぱい楽しんで過ごせば大きな海にだってなり得る。
なにげない日常も、気持ち次第でいくらでも楽しいものにできるというようなメッセージが伝わってきます。