表裏一体 指で弾くコインが 宙(そら)に舞う
僕はいったい どっちの結末 願う
表裏一体 光 輝くほど 濃くなる 影
ならば どこへと 向かってゆく
重なった二つの未来
出典: 表裏一体/作詞:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一 作曲:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一
未来を見据えるサビの歌詞。そこでは、グッドエンドとバッドエンドの両方を同時に見ています。
その2通りの未来は、全ての人の人生に常に存在する道でしょう。
未来に見える光が強くなるほど、その対称としての影も濃くなります。
人生は自分次第で変わる
偶然を騙(かた)る 必然
つながる分かれ道
どこまでも いつまでも
ついてくる影
飲み込むのか 照らしだすのか
抗(あらが)うのか
全てを赦(ゆる)すのか
出典: 表裏一体/作詞:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一 作曲:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一
今までの人生は偶然の連続なのか。実際は全て必然だったのではないでしょうか。
そう気付くと、分かれ道の連続に見えた人生の道のりもひとつにつながります。
避けようとした「影」も、ひとつの道の上では逃れようもなくついてきます。
この曲のテーマは「自分では選べない人生、それをどう見てどう生きるかは自分次第」というものではないでしょうか。
誰の人生のもつきまとう「影」をどう捉え、どう行動するかによって人生が変わり、未来が決まる。そう歌っているように思えます。
光 暗闇
愛情 憎悪
同じ根を持つ 強い感情
出典: 表裏一体/作詞:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一 作曲:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一
正の感情も負の感情も、どちらも同じ根本からくるものです。
人生の上で避けられないそれぞれの出来事を前に、正と負のどちらの感情を持つか。それこそが人間が唯一できる選択なのではないでしょうか。
この世界を「見る」
記憶の彼方に 手を伸ばして
君のいる場所へと そっと誘(いざな)って
表裏一体 やがて全て消えゆく定めと知った
故に絶対 この手だけは離さない
盛者必衰 赤に染まる 浅緋(うすあけ)色の衝動
鎖を 断ち切って 目覚める 今
見るんだ 確かな 世界
出典: 表裏一体/作詞:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一 作曲:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一
「君」とは曲の主人公にとって希望となるような存在を示しているのでしょう。
人生はいずれ終わり、自分は消える。そんな必然の中で、主人公は明確な意思のもと「君」をつかみとろうとします。
そして「影」にとらわれていた過去を断ち切り、一つしかない現実の世界=自分の見方次第で変わる世界を見据えます。
そして一つの未来へ
陰と陽のはざまで
鼓動だけを聴いている
点と線よ繋がれ
失った日々のレクイエム
表裏一体 指で弾くコインが 宙(そら)に舞う
僕はいったい どっちの結末 願う
表裏一体 光 輝くほど 濃くなる 影
消せない 過去さえ 瞳そらさない
出典: 表裏一体/作詞:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一 作曲:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一
無駄も多く、失った時間も多い。そんなこれまでの日々がやっとつながり、未来へ向かっていく主人公。
自ら否定した過去さえ捨てずに抱えて、前進していきます。
消え逝(ゆ)く螺旋に 目を凝らして
交差した光と影 一瞬の瞬(まばた)き
いっそこのままに 時を綴(と)じて
重なった二つの未来
出典: 表裏一体/作詞:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一 作曲:北川悠仁,岩沢厚治,前山田健一
まとめ
いかがでしたか?
難解で複雑な歌詞の世界観。その中には、こんな物語が込められているのではないでしょうか。
世界自体は一つしかない、変えることが難しいもの。でも自分の意識や感情を選んでいくことで、自分にとっての世界を変えていくことはできる。そんなメッセージがこの曲で表現されているように思えます。
曲中に幾度も登場する「影」という言葉は、主題歌となった映画で敵として立ちはだかる「影」ともかかっているのではないでしょうか。
映画のストーリーやシーンと照らし合わせながら曲を聴くのも、興味深い発見ができて面白そうですね。
そんな味わい深いゆずの「表裏一体」という曲。是非聴いてみてください。
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