その気になってく次第に
もう天国なんかには行けず仕舞い
最高 ライドオン ダダダ
あたし悪くない 多分
出典: 失楽園/作詞:Reol 作曲:Reol
どうせならとことんまで悪者になってしまえばいいのではないか。
女性はこんな思考に囚われ始めたのでしょう。
振り向いてくれないのなら強引に振り向かせ、相手の生活がどうなろうと知ったことではありません。
不倫なら、男女がフィフティ・フィフティの悪事かもしれません。
でも相手の気持ちが冷めてしまったのなら、単なる彼女の嫌がらせになってしまうでしょう。
既に不倫という悪事に手を染めているわけですから、死んだら地獄に堕ちる覚悟はあります。
一方で、男性側にも非があるだろうと思っているのです。
唆した男性が悪い。連絡をしてくる男性が悪い。自分はそれに応えているだけ。
中途半端にキープしておこうとする相手にも非があるのでしょう。
やりたいようにやっても結末は同じ
強引な手付きでさわっても
未練だけが残るでしょう
これ以上もうだめだと
そう言ったってやめられないんだよ
ああどうやって終わらせるの
出典: 失楽園/作詞:Reol 作曲:Reol
どうしても手に入れたいという一心で彼に縋ったとしたら。
彼が受け入れてくれたとしても、拒絶されたとしても、最後に残るのは別れです。
彼の表向きの生活に影響が出てしまうところまで辿り着いたとしても、後には引けない。
それでも最後に残るのは別れです。
距離を近くするほど、関係を濃密にするほど離れがたく、自分の手で終わらせる方法が分かりません。
裏を持つのは男性だけ
なんでもいいから言い訳を頂戴な
墜落してく果実 似合った赤
出典: 失楽園/作詞:Reol 作曲:Reol
二人の関係を終わらせたいなら、その理由を教えてほしいと歌います。
単なる理由ではなく「言い訳」。つまり「お前のことが嫌になった」ではNGなのです。
「お前は悪くないけれど〜」と、彼女が傷つかない何らかの言葉を並べて欲しいのではないでしょうか。
「果実」が堕ちていく。ここでは「果実=彼女」なのかもしれません。
彼女を食べてしまった彼は楽園を追われ、ショックで手を離したことで果実は落下していきます。
赤はリンゴの色とも取れますし、血の色と考えることもできますね。
傷ついた彼女から流れた血液なのではないでしょうか。
背中に回した爪で痕を残して
簡単な一言で片付けないで
出典: 失楽園/作詞:Reol 作曲:Reol
手を後ろに回すと、前からは見えません。これは男性の表裏を表しているのだと推測しました。
家族には見えない場所で女性と関係を持っておきながら、「飽きた」「嫌いになった」では納得できません。
愛したなら愛したなりの片づけ方があります。
できることなら「本気で愛していたけれど」という言葉が欲しいのではないでしょうか。
女性の中の相反する女性
嫌われても、優しくされても傷つくことは目に見えています。
どうすれば幸せに終われるのでしょうか。
そもそも幸せになんてなれるのでしょうか。
幸せな結末を手に入れるのは彼だけ?
強引な手付きでさわってよ
未練なく捨て去ってよ
これ以上立ち入らないで
どうすべきかはわかっているんだよ
わかったから一思いに終わらせてよ
出典: 失楽園/作詞:Reol 作曲:Reol
女性は、思いとは裏腹の言葉を並べてしまうようですね。
使い捨ての存在でも構わない、とここでは歌っています。
愛や恋といった感情論で語り始めてしまうと、女性は求めてはいけないものを求める傾向にあるのです。
彼女自身も「彼とは刹那の関係」だと割り切れたら良いのでしょう。
しかし、男性側がそれ相応の態度で彼女を捨ててくれなければうまくいきません。
彼が「愛していたけれど」と感情論を持ち出せば、彼女は彼から離れられなくなってしまうのです。
- 言い訳をして欲しい
- 言い訳なんてしないで欲しい
双方の気持ちが彼女の中で交錯しています。
なんでもいいから言い訳を頂戴な
墜落してく果実 似合った赤
背中に回した爪で痕を残して
簡単な一言でハッピーエンドね
出典: 失楽園/作詞:Reol 作曲:Reol
何の未練もなさそうな男性の言葉で関係が終わってしまったら。
男性にとっては綺麗サッパリ、隠し事がなくなって清々しい気持ちで生活ができるでしょう。
つまり、ハッピーエンドです。
一方で彼女は鋭いナイフで胸を抉られるだけ抉られ、血を流しながら笑うしかありません。