「いつでも歌って」いるような明るい人で、働き者で、普通に作ってくれるようなご飯がすごく美味しい母親。
優しそうな見た目とは裏腹に、家事に対してはとてもせっかちにテキパキとこなす上、負けず嫌いで一生懸命。
子育てにも全力で取り組んできたのでしょう。
そんな母親の「背中」が教えてくれたことは、明るさや、温かさ、ひたむきさが人を支える光となるということではないでしょうか。
常に明るくいることは、とても難しいことですし、辛いときも踏ん張って笑う気力が必要だと思います。
きっとこの歌詞の一人称の視点に立つ人物も気づかないうちにこの母の明るさに支えられていたことを、大人になったいまは痛感しているのでしょう。
母親のように前向きで、大きな心を持った人でありたい
あなたのように 前を向いて
大きい人でありたい
心細さを 灯台のように
そっと照らしてくれる人
出典: あなたのように/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和,中村正人
どんなに辛い時も顔に出さず歌っているような前向きさは、前の歌詞で出て来た「めっちゃ負けず嫌い」という言葉に繋がる、過酷な運命にも負けない心でしょう。
そして、いつでも明るくいられるということは何があっても受け止めるという大きな心と包容力を持っているということでもあるのでしょう。
そんな、いつだって明るい母親の姿は夜の海のように果てし無い心細さでさえ、灯台のように照らしてくれる存在なのです。
「明けない夜を耐え抜いて来た」人たちの背中が教えてくれたこと
明けない夜を くちびる結んで耐え抜いて来た
その手と腕は ごつくて不格好であたたかい
あなたのように つよい人で やさしい人でありたい
あなたのように 前を向いて 大きい人でありたい
迷う時には道しるべに 闇を照らす灯台に
そこにいてくれてありがとう ありがとう ありがとう
出典: あなたのように/作詞:吉田美和 作曲:吉田美和,中村正人
ここまでは父親と母親、もしくはそんな強さや優しさを持った人々への尊敬が歌われましたが、ここからはそれだけではありません。
辛い日々を耐えて生きてきた全ての人に、そんな経験をした手は辛さを知っているからこそ人に優しくできるあたたかい手だと言っているのです。
ここでは職人さんの手を連想させるような手に例えてありますが、手だけでなく、人生のことも言っているのでしょう。
辛い経験や悲しい思い出など、傷だらけの心を引きずって前に進むような人生でも、その経験で気づかないうちにきっと誰かを救っている。
そして、そんな経験をした分誰かに優しくなれるはずということですね。
父や母に尊敬を表したようにそんな人たちにも「あなたのように」ありたいと言っているのです。
そして、父や母や、愛する人、お世話になった人、大切な全ての人たちに尊敬と感謝を示すこの歌詞は、結婚式で使用する楽曲などにも向いていそうですね。
おわりに
宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を彷彿とさせるような、そういう人に私はなりたいという歌詞ですが、「あなたのように」の歌詞は、言葉の選び方が温かくて親しみやすいので、身近に感じますよね。
そして、自分もそうなりたいと思ったり、大切な人の優しさを思い出したりするような歌詞だと思います。
仕事や家事、育児に疲れている時、叱ってくれる家族に反抗的になってしまう時など、この曲を聴いてみてはいかがでしょうか。
冷えていた心がいつの間にか温まっているはずですよ。
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