aiko「キスする前に」
今回ご紹介するのはaikoの「キスする前に」です。
彼女にとってメジャーデビュー以来7作目となる『彼女』というアルバムに収録された楽曲です。
今回はその楽曲の歌詞に注目し、その意味を解釈していこうと思います。
軽快なバンドサウンドによって幕が上がる「キスする前に」。
どこか明るい響きがあるコード感の中で、aikoのボーカルが響き渡ります。
その楽曲の歌詞にはどのような物語が込められているのでしょうか。
早速、1番の歌詞から見ていきましょう。
「キスする前に」1番
2人の時間は限られている
毎日二人がもらえる 決まった時間
甘く使うのも泣いてみるのも自由
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
恋人と毎日会える時間は決まっています。
無限にある訳ではなく有限なのです。
普段、仕事をしているため、なかなかまとまった時間が確保できない2人。
その中でどのようなことをするのか。
どうやって過ごすのかということを考えているのでしょう。
嫌な出来事があれば慰めてもらったり、2人で甘い時間を過ごしたり。
そんな選択肢が頭に浮かんでいるようです。
今から会いに行くよ
今すぐに逢いに行くよ 今すぐに逢いに来てね
最終電車が終わってしまっても
どうにかなりそうだって走ってゆける
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
ある時は自分が会いにいったり、相手が会いにきたり。
そんな2人の生活が想像できます。
仕事に追われながらも、どうにかお互いに会う時間を作りたい。
だからこそ、終電が無くなってしまっても、どうにか会いに行くという気持ちなのでしょう。
この歌詞の主人公は、そんな気持ちを彼の方も持ってくれていることを望んでいます。
お互いに同じだけ会いたいと思いあえる仲が彼女にとっての理想なのでしょう。
3行目から伝わるのは、彼女にとっては彼と会えないことが何よりも辛いということ。
彼女の日々を支えているのは、彼への深い気持ちなのかもしれません。
恋の魔法
恋は盲目
恥ずかしくないのが恋 そうあなたしか見えない
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
終電がなくても駆けつけてしまうことも「恋」が理由だったら恥ずかしくない。
主人公の恋愛観が見えてきました。
彼女にとっては今、恋人の存在が全てなのです。
今、彼女は恋の魔法にかけられているのでしょう。
彼に対して盲目になるほど、彼のことが大好きなのが伝わってきます。
嫌なことも吹き飛ぶ
北風が耳を冷やし ピアスが痛くなっても
あなたと目が合えば上がる 毛羽だったハート
出典: キスする前に/作詞:aiko 作曲:aiko
恋人の元へ駆けつけようとする主人公。
しかし、風が冷たく吹き荒び、彼女の耳は赤くなっていきます。
付けているピアスも、風でキンキンに冷えて、ピアスホールが痛むのでしょう。
それでも、彼女にとっては彼に会えれば全てがチャラ。
だからこそ、今一生懸命に彼の家を目指しているのです。
気持ちが落ち込んでいても、彼に会うことを考えれば頑張れる。
疲れていた心も、癒されるのでしょう。
そんな彼女の気持ちが伝わってきます。