この主人公は立派な大人になるために、今まで色々な努力を積み重ねてきたのでしょう。
しかし、今までの主人公の努力を見世物のように嘲笑う人たちがいたのです。
その出来事を通して、主人公は深く傷ついてしまいました。
それからというもの、人間不信になってしまい、転がり落ちるように人生の道を踏み外したのです。
主人公が人間不信になった背景を知ると、猫になりたいと願うのも納得できますよね。
「ぬこになりたきゃ手を叩け はい!」という部分では、猫になりたい気持ちが爆発しています。
とっても盛り上がる部分でもあるので、曲を聴きながら一緒に手を叩く人も多いのではないでしょうか。
何もかもどうでもいい
にゃーっと戦いて走り出せ
金輪際知りたくない世の身勝手に
愛も希望も七転び よろけて八転び
何にゃ食わぬ顔をして
大人の事情ならどっかに放っぽって
今日の寝床と明日の朝ごはんを探しませう
やっぱりぬこになれんかいにゃ?(な?)
出典: すーぱーぬこになれんかった/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
何もかも投げ捨てて、猫のように気ままに生きたいという気持ちが描かれています。
人間不信になるほどの悲しい経験をして、
身勝手な人間の考えなんか「金輪際知りたくない」と心を閉ざしてしまった主人公。
努力を積み重ねていた時は、愛や希望を胸に抱いていました。
しかし、人生の道を転がり落ちていく中で、その愛や希望もなくしてしまったのでしょう。
どん底へと落とされて、主人公は何もかもどうでも良くなってしまいました。
もう面倒なことは全て忘れて、今日の寝床と明日の朝ごはんさえ獲得できればそれでいい。
そんな諦めにも近い気持ちを抱いているようですね。
2番~ラストの歌詞
勝手な人間の物差しで決められる猫の価値
血統 生い立ち その他もろもろ
そんな紙ペラが値踏みをした
ふざけるな ふざけるな
出典: すーぱーぬこになれんかった/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
猫には様々な種類があり、血統や生い立ちなどによって、人間たちが勝手に価値をつけます。
良い血統の猫や、キャットショーなどで好成績を残した猫は、価値の高い猫とされますが、
その一方で、値段すらつけてもらえない猫たちもいるのです。
主人公は、そんな勝手な人間の物差しに対して、怒りを感じています。
猫だって人間と同じように、それぞれの個性がありますし、
血統や生い立ちなどで測れない魅力をどの猫だって持っているのです。
人間はどこまでも自分勝手だということを再認識したから、こんなに怒っているのでしょう。
「ふざけるな」という言葉を2回繰り返しているので、相当な怒りを覚えていることが分かります。
全く同じ命なんてどこにもない
あっちの公園 ペット売り場に
地球の裏側 古今東西
君はいない 君は君以外にはいないんですよ!
ぬこになりたきゃ手を叩け はい!
ぬこになりたきゃ手を叩け はい!
何でもするから!
(にゃにゃにゃ)
出典: すーぱーぬこになれんかった/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
ペットショップにいるお高い猫も、公園を歩いている野良猫も、遠い海外にいる猫も、
どの猫だって世界に一匹しかいませんし、大切な命です。
人間にしろ、猫にしろ、全く同じ存在はどこにもないということを訴えているように感じます。
他人と接する際は、相手を尊重するべきですし、
人間が勝手に作った物差しで図って、表面しか見ないのは間違いなのではないでしょうか。
「何でもするから!」といって、猫になりたいと本気で願っている主人公。
それほど、人間の世界に飽き飽きしているということなのでしょう。
主人公が描く「理想の生き方」とは?
にゃーっと丸まって潜り込め
人の寝静まる夢の隙間
何と素敵な物語
こそこそつまみ食い
お叱りは専門外
受付中止の永年休業中
まばたきの隙を見て あくびをかましましょう
やっぱりぬこになれんかいにゃ?
出典: すーぱーぬこになれんかった/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
ここでは、主人公の理想の生き方が描かれていますね。
猫のように自由気ままにお昼寝して、好きな物を好きなタイミングで食べて、お𠮟りは一切受けない。
「休業中」という言葉が出てきているので、働くことすら面倒だと感じているようです。
猫は人間のように「働く」なんてことしないですからね。
確かにこんな生活ができたら、生きていくのがとても楽だと思います。
誰とも関わらずに生きていくのは、寂しさを感じるような気もしますが、
深く傷ついて人間不信になっている主人公にとって、他人の存在というのは不要なのでしょう。
どうしても自由な人生を手に入れたい主人公
あっちへ行こう こっちへ行こう
どこへ行こうとボクの未来
邪魔をするなら容赦はできないなあ
爪立ててやる!
にゃんちゃって♪
出典: すーぱーぬこになれんかった/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
自由気ままに生きることを心に決めた主人公。
心の向くままに、これからの未来を生きていこうと思っているのでしょう。
そんな生き方を邪魔する存在が現れたら、徹底的に対峙しようとしています。
誰かと対峙してでもいいから、猫のように自由な人生を手に入れたいと思っているのです。
でも「にゃんちゃって♪」といっているので、やはり心のどこかで対峙することを恐れているのでしょう。
人間不信になっているから、できるだけ争いごとは避けたいと思っているのかもしれません。