歌詞解説
急に花束を抱えてきたあなたは瞬きが多くって
何故か謝ってばかりの顔を見ながら笑ってたっけ
出典: 忘れて花束/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
歌詞の始まりは2人の出会いの話か、記念日の話か、解釈出来かねます。
つまり、2人以外誰も知らない個人的な話なのでしょう。
ですが、2人にとっては大切なことだったようで、鮮明にその時のことを覚えているような口調です。
水面を弾いた
何かが私の胸にぶつかった
瞬間に今日が明日に変わっていく
出典: 忘れて花束/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
"君"が"僕"の元にやってきました。これまでに思い描いていた人生から少し変化したのです。
”瞬間に今日が明日に変わっていく”という言葉は、君のことを少し考えるだけで明日に変わってしまうほど、頭の中を占領している、好きが募っていく、という風に解釈しました。
あなたを愛そうとした時から
離れようとする心に気付いて
伝ってく想いがかすれた
止まらない感情の諦め合い
私の声にならない渦の中で
あなたを見つめ続けた
出典: 忘れて花束/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
”恋の始まりなのに離れようとする”というのは矛盾しているようで、とても難しいですね。
ここを理解する上ではバンドが鍵になっているのではないでしょうか。
バンドは人気が出ると忙しくなるし、多少チヤホヤされるでしょうし、遠くにいってしまう感覚が分かると思います。
そう考えると、もしかして彼女はバンドの人気が出ると思っていてフロントマンに近づいたのでは?とも考えられます。
フロントマンはそれすらも分かっていた上で恋をしていたのか、恋に落ちてしまったのか。
憶測が憶測を呼んできます。深いのか分かりませんが、解釈が難しいのでどうしても深く考えてしまいます。
感情の諦め合いという言葉は、バンドもおそろかになるし、恋愛もおそろかになるということで、バンドマン特有のネガティブ思考のようなものでしょうか。
とても面白いワードセンスでとても惹かれました。
2番の頭のMVに注目!
3分前の妙な空白を
互いに感じ取ってしまった
私は愛したいはずなのに
あなたは愛されたいわけじゃない
出典: 忘れて花束/作詞:川谷絵音 作曲:川谷絵音
サビは繰り返しなので、歌詞は1番のみ紹介しようと思っていましたが、あと2番の冒頭だけご覧頂きたいです。
これに関してはおそらく公表されていませんが、”3分前の妙な空白”という言葉が出てきます。
このシングルは両A面シングルということで、「雫に恋して」→「忘れて花束」という曲順です。
この”3分前の妙な空白”というワードが出てくるのがだいたいMVの1:22あたりです。
ここから3分前に戻してみましょう。曲は最初に戻ってしまいますが、更に戻りましょう。前の曲、つまり「雫に恋して」まで戻るのです。
「雫に恋して」の終わりからだいたい1分38秒くらい戻します。ちょうど3:00あたりです。
ここは、歌詞が無く間奏になっています。そして2人の関係の関係が崩れる妙な空気が流れる瞬間なのです。
終わりに
いかがだったでしょうか。indigo la Endの「忘れて花束」を紹介させて頂きました。
かなり深い歌詞で解釈が難しかったです。川谷絵音さんの作詞技術に驚かされます。
歌詞だけでなく、MVにも驚かされましたね。こんな技術を持っている人は他にいるのでしょうか。
今後もindigo la Endに目が離せないですね。
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