結成30周年、走り続けるB'z

今年結成30周年を迎え、盛り上がっているB'z

様々な記録を打ち立て、ライブをすればチケットは争奪戦を繰り広げられ、その勢いは衰えることを知りません。

昨年にリリースされた20枚目のオリジナルアルバム「DINOSAUR」もオリコン週間アルバムチャート1位を記録、アルバムに伴うツアーも大盛況のままに幕を閉じましたね。

アルバムツアーのファイナルに発表されたのは……

そのツアーの最終日に発表されたのが、これまでのヒット曲・人気曲で構成されるツアー、”LIVE-GYM Pleasure2018”の開催。

アルバムツアーと違い、キャリアを通してのベスト選曲で行われるこの”Pleasureツアー”はファンに高い人気を誇り、前回は2013年、結成25周年の年に開催されました。

5年振りの開催にファンは大喜び。それにしても、ベスト選曲といってもこれまでのシングルのリリース枚数が53枚、表題曲だけでも演奏しきれないですよね。

しかも1990年にリリースされた5thシングル「太陽のKomachi Angel」から始まるオリコンシングル連続首位獲得数記録を現在も継続中です。

チャート1位のヒット曲だらけですから、かなり豪華なセットリストになることは間違いないですね。

しかもB'zの場合は、シングルの2nd Beatやアルバム曲もファン投票などでかなり高い位置にくる曲が多いです。

実際2008年に行われたベストアルバムの収録曲を決めるファン投票では、1位に10thアルバム収録曲の「Brotherhood」、2位に11thシングルの2nd Beat「 恋心 (KOI-GOKORO)」という結果に。

これはシングル曲に限らずどの曲もクオリティが高く、自身の音楽に妥協を許さないB'zならではといえるのではないでしょうか。

ベスト選曲ツアー”LIVE-GYM Pleasure”の由来となった「Pleasure’91 ~人生の快楽~」

この”Pleasureツアー”の名前の由来となっている曲が1991年にリリースされた8thシングル「LADY NAVIGATION」の2nd Beatである「Pleasure'91 〜人生の快楽〜」。

もう25年以上前の曲ではありますが、ファンに高い人気を誇る曲で、ライブ定番曲でもあります。

歌詞が変化する曲?

この曲の面白いところは、演奏される年ごとに歌詞やアレンジが変更されて演奏されるところ。

曲の中に登場する”あいつ”の人生を追っていく内容に変化していくので、ファンはバージョン違いの登場をいつも楽しみにしています。

タイトルも、アレンジバージョンが登場する年に変更されます。例えば2000年なら「Pleasure 2000 〜人生の快楽〜」といった具合ですね。

主に2番のAメロの歌詞が変更されます。

原曲となる1991年バージョンでは子供ができて、親父になっています。1995年バージョンでは親父になってから5年が過ぎ、時間の流れを実感しています。

1998年では、”あいつ”は離婚したのでしょうか、ひとりになってしまった様子が描かれています。その彼の様子を見ながら、自分のことを振り返っているようです。

2000年になり、”あいつ”は旅に出ています。自由を手にしたと必要以上にアピールする様子に、何か思うことがありそう。

その3年後、2003年には仲間に内緒でいつの間にか旅から戻ってきていた”あいつ”。逃げていては始まらないと、ようやく”あいつ”は気付いたようです。

そして今回ご紹介する2008年では、守りたいものを見つけた”あいつ”がいます。

その後2013年のバージョンでは、”あいつ”からの音信は途絶えてしまっているようです。元気でやっていることを思い描きながら、再会を願う内容となっています。

オリジナルバージョンの登場から長い間愛されて曲の中の人物の人生も成長していく。長年活躍しているB'zだからこそできることでしょう。

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「Pleasure 2008 ~人生の快楽~」の歌詞に注目

今回ご紹介するのは2008年度版、「Pleasure 2008 ~人生の快楽~」。

さっそく歌詞を見ていきましょう。

マーシャル運んでたあの頃

一晩中ギターと女の話で盛り上がってたあいつも
そつなく大手に就職決まり ためらいがちの出世街道

重いマーシャル運んでた腰の痛み
まだ覚えてるの

いつのまにかこの街に 丸め込まれたのは僕?
居心地いいと笑ってる そんな余裕はいらないのかな...

出典: Pleasure 2008 ~人生の快楽~/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘

学生時代の音楽仲間。あの頃は毎日が楽しくて、仲間と毎日音楽して、そんな日々がずっと続いていくように思っていたのでしょう。

誰にでも経験があるのではないでしょうか。

打ち込むことはそれぞれ違っても、仲間とともに何かに向かって進んでいた頃。

とにかくそのことに夢中で、他のことは何も見えていなかったような時代。

大人になってから振り返ると、その頃はとても輝いています。

でもそんな日々がいつまでも続いていくわけでもなく、夢のような日々は終わりを告げます。

生活していくために、夢を捨てて就職することもあるでしょう。

そうやって、生きていくためと自分に言い聞かせながら、巨大な社会の仕組みに取り込まれていきます。

自由に笑っていたあの頃はもう遠いところに。

疑問を感じながらも、毎日に流されていきます。

守りたいものができた

自分以外のことになんて興味をもてなかった あいつも
生まれてはじめて守りたいものが見つかったんだと 僕を見た

イエス、自分は間違ってない
この先の浮き沈みも歌えば楽し

いつのまにかこの街に 丸め込まれたのは君?
「もし生まれ変わったら」なんて 目を輝かせて言ってたくない
勝手知ったる少ない仲間と 敵だ味方だとさわいでる
止まれないこの世界で 胸を張って生きるしかない

出典: Pleasure 2008 ~人生の快楽~/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘