大切な人への気持ちを綴った「逢いたい」
2009年リリースのシングル
「逢いたい」は、2009年4月22日にリリースされた27thシングルです。
前作の「シシカバブー」に続いてドラマの主題歌を担当した曲で、オリコン週間チャート3位、2009年5月の月間ランキング5位を獲得しました。
カップリングには、横浜開港150周年イメージソングの「みらい」が収録されています。
9thアルバム「FURUSATO」にも収録
「逢いたい」は2009年10月7日にリリースされた9thアルバム「FURUSATO」の3曲目にも収録されています。
前作の「WONNDERFUL WORLD」から約1年半ぶりとなるアルバムで、ゆずの集大成と言える作品ですね。
このアルバムは、初回限定盤と通常盤の2種類があり、初回限定盤はデジパック仕様&36ページに及ぶブックレットが付いています。
NHKドラマ「ゴーストフレンズ」の主題歌を担当
2009年の4月から放送されたファンタジック・コメディー
「ゴーストフレンズ」は、交通事故をきっかけにゴーストが見えるようになった高校生の主人公が、見えるようになったゴーストたちの成仏のために奔走していくんですね。
そして、自分と同じようにゴーストが見える青年に出会い、謎めいたその青年に惹かれ始めるというラブもコメディもファンタジックも詰まったストーリーです。
主人公の少女には福田沙紀、謎めいた青年を西島隆弘が演じています。
苦労に苦労を重ねて生み出された「逢いたい」
目標はオリジナリティとメッセージ性を色濃く表現すること
作詞作曲を担当した北川悠仁は、ドラマの主題歌を担当するにあたって「出会いと別れ」をテーマに作ってほしいという依頼があったと語ります。
自分なりに曲を書いていくうちに「良い曲」ではなく「響く曲」というものを意識したといいます。自分たちの歌いたいことを掘り下げ、かなり時間をかけて「逢いたい」が完成しました。
作詞をするにあたってノート3~4冊を費やし生み出された言葉は洗練され、普遍的ながらも芯に響く歌詞になっています。
亡くなった父親を想って作った楽曲
「逢いたい」が作られる1年前の2008年、北川悠仁の父親が亡くなりました。北川悠仁はその事実を受け入れて曲を作ったそうです。
歌詞を書く時に本人が一番気を付けたのは、間口を広げること。
父親だけに限定するのではなく、聞いた人が体験した大切な人との出会いや別れにリンクできるよう普遍的な言葉を選んだと語ります。
シンプルな曲ながら前向きな気持ちと後ろ向きな気持ちが、ちょうどいいバランスに来るように長い時間をかけて調整された深みが現れていますね。
「逢いたい」の歌詞
もしも願いが叶うのなら
どんな願いを叶えますか?
僕は迷わず答えるだろう
もう一度あなたに逢いたい
出典: 逢いたい/作詞:北川悠仁 作曲:北川悠仁
2人のハモリが心地いい出だしですね。岩沢厚治の澄んだ声と北川悠仁の力強い声が重なり優しいハーモニーを響かせます。
歌詞は「もしも願いが叶うなら」という語り掛けの言葉から始まります。
最初の願い事というのは、その人が今一番欲しているものですよね。
そして、北川悠仁の中にある一番の想いは「あなたに逢いたい」ということ。
父親が亡くなってもう二度と会えないことがわかっているからこそ、他に何もいらない強い気持ちで答えることが出来たんですね。
外は花びら色づく季節
今年も鮮やかに咲き誇る
あなたが好きだったこの景色を
今は一人歩いてる
出典: 逢いたい/作詞:北川悠仁 作曲:北川悠仁