バリエーション豊かな曲!!
めくるめくメロディー
『桜花ニ月夜ト袖シグレ』の特徴的なところは、Aメロ・Bメロ・サビ、どれもメロディーの雰囲気が違って聞こえます。
Aメロは、ディストーションを効かせたギターのミュート音とともにロックなメロディーが流れ、Bメロはユーミンを思わせる切ないメロディーが流れ、サビでは和風テイストあふれるメロディーが流れます。
雰囲気が違うメロディーを一緒にすると、かなり奇妙に聴こえるはずなのですが、この曲は自然にまとまっていますね。
桜の木が美しい!!MVをチェック!!
イラストとアニメーションで構成されたMV
タイトルにも含まれている桜の木が、とても美しく描かれていますね。
そして「桜花」と呼ばれる女性が登場しますが、学生服を着ています。
長い黒髪で清楚な印象ですね。
主人公が思いを寄せる「桜花」さんは、高校生なのでしょうか?
「桜花」さんは、主人公のことをどう思っているのでしょうか?
次から歌詞の解説に移ります!!
Aメロ
桜の咲く春の ため息になれたら
泣いてるキミの 鈴の音を そっと
揺らしてあげられる?
どうしたってさ 人目を惹く
黒い髪と華奢な肩は
指の間をするりと抜ける
どうやら見えないらしい
出典: 桜花ニ月夜ト袖シグレ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
どこで主人公は、彼女とすれ違ったのでしょうか?
Aメロでは主人公が、彼女と初めて出会ったシーンを回想します。
彼女に恋するあまり、主人公は「桜の咲く春のため息」になれたらどんなに良いだろう?と想像します。
確かにMVに出てくる「彼女」は清楚で綺麗なので、主人公が恋するのも分かる気がしますね!!
冒頭から詩的な表現が使われています。
Bメロ
わかっている それでも
その声を聞いて ボクは救われた
キミで満たされていく
出典: 桜花ニ月夜ト袖シグレ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
「その声を聞いて 僕は救われた」とありますが、何から救われたのでしょうか?
どうやら主人公は彼女と出会ったことで、新しい一歩を踏み出したようですね。
また、今まで主人公の視点から彼女を語っていますが、このような語り口のことを一人称といいます。
もちろん、主人公の君への思いというのが、そのテーマであることは言うまでもありませんね!!
甘酸っぱい片想い
サビ
桜花 キミに恋したようだ
催花雨に袖を引かれて
今日も傍にいていいですか
千の夜に閉ざされても 理に叶わなくても
キミに届け 月夜ニ袖シグレ
出典: 桜花ニ月夜ト袖シグレ/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
ここで初めて彼女の名前が「桜花(おうか)」であることが分かります。
このように、恋する人の名前が出てくる曲というのは、現代では珍しいのではないでしょうか?
例えば、タイトルに恋人の名前が出てくる曲として有名なのが、「甲斐バンド」の『杏奈』や、「長渕剛」の『順子』などが挙げられます。
どちらも今から35年以上前の曲ですが、どちらもフォークソングの影響が感じられて、哀愁たっぷりの曲ですね。
次に出てくる「催花雨」というのは、春の長雨のことです。
「袖を引かれて」というのは、相手の袖を引いて催促する、あるいは誘うという意味になります。
ですので、この箇所を要約するなら、「春の長雨に誘われて」という意味の文章になりますね!!
また、「袖シグレ」というのは、「袖に落ちた涙」を意味します。
主人公は「桜花」さんのことを日夜思い続け、涙に濡れているのでしょうか?