かわるがわるのぞいた穴から 何を見てたかな
一人きりじゃ叶えられない夢もあったけれど
出典: 楓/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
かわるがわるのぞいた穴、というのが何の表現化は謎ですが、なんだか望遠鏡のようなものをイメージしてしまいますね。
もちろん比喩でしょうから、社会や未来を見つめる瞳のことかもしれません。
彼女が見た夢や、考えたことが何だったのか、そんな歌詞に聞こえます。
心の中で大きく存在し続けている「君」が何を考えているのか僕にはわかりません。
しかし「これから」を表しているのだと感じられる歌詞部分です。
気持ちを振り払って
さようなら 君の声を抱いて歩いていく ああ 僕のままでどこまで届くだろう
出典: 楓/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
「さよなら」ですから決定的ですね。
君とは別れ、主人公は自分の道を進み始めたようです。
しかし彼は、そんな道に不安を感じているのでしょうか。
自分の感性のまま、未来へと歩いていけるのか、不安に思っているのでしょう。
それもそのはず、彼にとって「君」という存在は大きなものなのだと上記で紹介しました。
そのため僕は不安を感じているのだと捉えることができます。
僕の心の中で君の存在が大きい理由
探していたのさ 君と会う日まで 今じゃ懐かしい言葉
ガラスの向こうには水玉の雲が 散らかっていた あの日まで
出典: 楓/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
探していたのは、「君」という存在でしょうか。
自分の感性を理解し、生きる道を一緒に考えてくれたかけがえのない存在。
ガラスの向こうの水玉の雲、が何なのかはちょっとわからないですが、君と出会ったことで彼の荒れた日々が更生されたんだな、というのは伝わってきます。
そのような出来事があったからこそ、僕の心の中で君の存在が大きいものなのだと表現しているのでしょう。
しかし今の段階では「君が僕を助けてくれた」というような内容で「こわい」要素はありません。
このあとの歌詞から「こわい」部分が登場するのでしょうか。
君の状態
風が吹いて飛ばされそうな軽いタマシイで 他人と同じような幸せを信じていたのに
出典: 楓/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
「風が吹いて飛ばされそうな軽いタマシイ」とは、そのまま、体の弱さのことかもしれません。
簡単に傷付き、死んでしまうかもしれない命。
あるいは、傷付きやすい心そのままかもしれません。
「君」は他人と同じような幸せな日常を生きるには、傷付きやす過ぎる存在だったのでしょう。
それくらい「あやふやな」存在であり、よく「わからない」存在。
それが「君」だと表しているのではないでしょうか。
つまりこの場面からわかることは「君はこの世にはいない」ということになります。
そのため、幽霊的な存在だとして「こわい」と感じる人もいるのではないでしょうか。
この楽曲の「こわい」部分
これから傷ついたり誰か傷つけても ああ 僕のままでどこまで届くだろう
瞬きするほど長い季節が来て 呼び合う声がこだまし始める 聞こえる?
出典: 楓/作詞:草野正宗 作曲:草野正宗
君以外の存在と、傷つけ、傷つけられる関係になっても、僕は僕のままでいられるかな。
そんな歌詞でしょうか。
瞬きするほど長い季節、矛盾するような表現ですが、大切な存在を失ったとき、ひとは「一日が一生のように感じる」なんて辛い気持ちを表現することがあります。
そんなニュアンスなんでしょうか。
ああ、この曲の「君」も、きっともうこの世のひとではないんでしょうね…。
上記で説明したとおり「こわい」と感じるのは「君がこの世にはいない」ということが原因なのです。
ロビンソンに続き【楓】の歌詞も、じっくり読み込むと少し悲しいと感じてしまう内容でした。
スパイダー
もう、リリース時期だけで嫌な予感がしますが、こちらもファンの多い名作。
始めのフレーズだけで「聴いたことある!」と感じるほど有名な楽曲です。
シングルになる予定はなかった楽曲ですが、人気が高まったという理由からシングルとして発表されました。
爽快感の感じるイントロ、全体的に明るい曲調の【スパイダー】ですが、この楽曲にも「こわい」要素があったのです。
その内容は一体どのようなものなのでしょう。
【ロビンソン】や【楓】のように、心霊現象のような内容なのでしょうか。