いつだってそうして気取っていた
たった数色を重ねて絵を描いていた
人々を連れ去る飛行船が
向かう本当の行き先も
まだ知らずに
印などいらない
保証などいらない
ただ自分でいたいだけ
湧き上がる熱が
枷を溶かして
今、走り出す
出典: 飛行船/作詞:Nao'ymt 作曲:Nao'ymt
過去の主人公は「飛行船」に乗り込むことへ疑問を持っていませんでした。
自分は「飛行船」へ乗って上手く飛ぶ…社会で上手く成功するんだと高を括っていたのかも。
何も知らないくせに、知ったような気持ちでいたのでしょう。
そんな自分を恥じた主人公は、「飛行船」の到着する場所がどこなのか気づいたようです。
「飛行船」が辿り着く場所には自分にとっての幸福が無い。
なぜなら、自分自身でいられない場所だから。
そう気づいた彼は自分の気持ちに正直になり、自分だけの場所を目指して出発します。
どんな結末ならば正解?
人生には色んなパターンがある
手を丸め覗いた世界
どこか寓話めいていた
どんな結末ならば正解
走査線
歪む仮面
出典: 飛行船/作詞:Nao'ymt 作曲:Nao'ymt
ここで、具体的に「飛行船」の到着する場所がどんな所かが描かれます。
それはおとぎ話のような現実味の無い場所でした。
これは到達するのは不可能な場所という意味にも受け取れますし、シンプルであまり面白みが無い場所とも受け取れます。
とにかく、主人公はその「世界」には魅力を感じなかったのでしょう。
他の道を模索しようとしますが、一体何が正解なのかは誰にも分かりません。
これまで「右へならえ」とばかりに、他の人々と同じ目標を盲目に目指してきた…
そのことは主人公の「考える力」を奪ってきたのかもしれませんね。
改めて自分で考え、無限の選択肢の中からピックアップしていくというのは途方も無く大変なことでしょう。
これまで「飛行船」へ乗ろうとする人々と同じ考え方、同じ行く先だった主人公ですが、そのアイデンティティーには変化が生じているようです。
人生は必ずしも一つのパターンには納まりません。
自分だけの人生を模索していく必要があるのです。
「自分らしさ」を大事にして欲しいというメッセージ?
ざっと歌詞を考察してみましたが、具体的に三浦大知さんが伝えたいこととはなんでしょうか?
日本人の国民性なのかもしれませんが、「周りがそうしていたから」とそれが正しいかどうかを良く考えずに社会の風潮に従ってしまうことが良くあります。
良く考えるとおかしなことでも、「常識である」という一点だけで盲目に行動してしまうのは困りものです。
それが一人だけではなく、大勢であるなら取り返しのつかない深刻な事態になることも。
あくまで著者が考察した限りですが、三浦さんはこうした「何も考えない」人々に対して警告しているように感じました。
それが本当に自分にとって重要なことなのかどうか、今一度自分の胸に問いかけてから行動していこう。
彼が導く先にはそうした個々を尊重し、色んな人々が自由に自分らしく生きることができる社会が待っているのかもしれませんね。
最後に
自分にとっての幸せを探そうと呼びかける曲
『飛行船』には「自分らしく生きる道もある」といったメッセージが込められていました。
親や周囲の人々の言うなりではなく、自分で人生の舵を取っていこう。
そんな各々のアイデンティティーや生き方を問いかける内容です。
今回はこの記事で考察した内容はあくまで「独自」のものになりますので、作詞者であるNao'ymtさんの意図しているものとは違っている可能性があります。
『飛行船』はミステリアスな曲調も惹きつけられる楽曲です。
歌詞の意味をご自身で考えながら、改めて聴いてみてくださいね。
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それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました!
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