Aimer「LAST STARDUST」とは

Aimer「LAST STARDUST」の歌詞が知りたい!アニメ挿入歌をPLAY♪の画像

「LAST STARDUST」は、2015年7月に発売した、3枚目のアルバムDAWN」に収録されている曲です。

もともとアニメ「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」のオープニングテーマ曲候補としてAimerが作った曲のうちの一曲で挿入歌として使用されました。

DAWN」には「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」の第二期オープニングテーマとなった「Brave Shine」も収録されており、「LAST STARDUST」が9曲目、「Brave Shine」が10曲目と連続で入っている理由は、つがいのような曲でぜひ続けて聴いてほしいからとインタビューで言っていました。

なぜ「LAST STARDUST」はOP曲に使われなかったのか?

「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」の世界観を見事に表現した歌詞の「LAST STARDUST」はなぜオープニングとして使われなかったのでしょうか。

それは、スピード感が求められるOP曲としては「Breave Shine」の方が適していたからです。

確かに、アニメのオープニング曲といえばスピード感のある曲が多いですよね。

しかし、「LAST STARDUST」を非常に気に入っていたシナリオライターの奈須きのこさんは、劇場版「Fate/stay night[Heaven's Feel]」に取っておきたいと申し出たそうです。

しかし、そんな中監督の三浦貴博さんの独断で「LAST STARDUST」は挿入歌として使われることになったとか。

さらに良くなり、しかも、映像に合わせて作られた楽曲は「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」の20話を見事に彩ることに成功し、奈須きのこさんを驚かせたのでした。

「LAST STARDUST」が使われた20話について

「LAST STARDUST」が使用されたのは、「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」の主人公衛宮士郎が未来の自分であるアーチャーとの戦いの中である決断をするシーンです。

自分の正義のために一歩を踏み出した士郎と、正義を成した末に非業の死を遂げ、未練を残した過去の英雄である「英霊」として再びこの世界に魔術で召喚されたアーチャー。

「LAST STARDUST」は、そんな二人の心境を歌った歌詞となっています。

Aimer「LAST STARDUST」の歌詞解釈

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もともとアニメのストーリーに沿ってAimerが書いた歌詞なので、どんな思いで書かれたのか、どんなメッセージが込められているのか理解したいという方には「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」を見ていただくのが一番だというのは重々承知です。

しかし、今回はアニメを見たという人にも、曲から入ってアニメは見ていないという人にもこの曲の良さを伝えられたらと思うので、必要なところはストーリーに触れつつ、歌詞解釈をしていきたいと思います。

「描いた理想(ゆめ)の果て」に広がる残酷な景色

ふりしきる強い雨 描いた理想(ゆめ)の果て
震える肩濡らし 歩き続けた

擦り切れた小さな手 隙間を埋めるまで
色の消えた記憶 拾い集めた

出典: LAST STARDUST/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

衛宮士郎の「描いた理想」は、死んだ養父が語った夢である、分け隔てなくみんなを救う正義の味方になるということでした。

しかし、その理想を実現した結果誰もを救うことは誰も救えないことだと悟り、非業の死を遂げた士郎は英霊になりますが、生前のあまりに壮絶な運命から記憶が摩耗し、しばらく生前の記憶が戻らないほどでした。

この悲劇と、士郎が10年前に全てを失った大火災の悲劇が重なり、火災で黒く焼け焦げてしまった思い出の品などの記憶を拾い集めるということと、消えてしまった生前の記憶を拾い集めるという両方の士郎の姿が映し出された歌詞だと言えるでしょう。

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「失くしたもの」のためならすべて投げ出してもいい

愛しさ 優しさ
すべて投げ出してもいい
失くしたもの
見つけたなら

出典: LAST STARDUST/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

英霊であるアーチャーは元は同一人物であるにも関わらず、士郎に比べてかなりドライで、何かを救うために時に犠牲も厭わないような性格です。

しかし、そこには大切な人たちへの「愛しさ」や「優しさ」を「すべて投げ出してもいい」と思えるような、現世で自分の使命を果たそうとする強い意志があったのです。

「傷つくのが運命(さだめ)だとしても」まだ動く心がある限り

傷つくのが運命(さだめ)だとしても 心はまだ彩(いろ)を放つ
最後のStardust 舞いあがれ Dust to Dust, Ash to Ash 彼方へ
願いの破片よ 届け

出典: LAST STARDUST/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大