記録を残した「恋愛禁止条例」
1年7カ月、128倍
2008年10月19日から 2010年5月27日までの約1年7カ月におよぶ超ロングラン公演となった「恋愛禁止条例」。
そして、1年7カ月という公演期間はAKB48の劇場公演の中でも過去最長記録となりました。
2010年5月27日に千秋楽公演を迎えた「恋愛禁止条例」でしたが、最終日だけにサプライズアンコールがあり、「スカート、ひらり」「桜の花びらたち」が披露されました。
この2曲はAKB48チームAメンバー内のアンケートにより決定されたものです。
また、この千秋楽公演の劇場当選倍率は約128倍にもなり、2010年当時のAKB48公演の中でも最高倍率記録を更新することになりました。
「恋愛禁止条例」というタイトルについては、公演開始直前の2008年8月当時、チームBのメンバーだった菊地あやかの交際発覚とメンバー初のAKB解雇処分者となったことが由来となっています。
この交際発覚事件からAKBメンバーの交際の噂が絶えず沸き起こる事態となり、それはプロデューサーである秋元康の耳にも届くことになります。
この噂を秋元康は逆手に取り「恋愛禁止条例」というタイトルを付けることになりました。
解雇処分を受けた菊地あやかにとってはかなり嫌なタイトルでしょうが、秋元康にとってはそんなことよりも公演にインパクトを与えることの方が大事だったのかもしれません。
「恋愛禁止条例」セットリスト
「恋愛禁止条例」のセットリストは、オープニングの“overture”と全13曲で構成されており、アンコールの3曲がプラスされています。
公演の模様はDVD化もされているので、そちらの構成をみるとセトリの概要がわかると思います。
1.overture
2.長い光
3.スコールの間に
4.JK眠り姫
5.君に会うたび 恋をする
6.黒い天使
7.ハート型ウイルス
8.恋愛禁止条例
9.ツンデレ!
10.真夏のクリスマスローズ
11.Switch
12.109(マルキュー)
13.ひこうき雲
14.あの頃のスニーカー
15.AKB参上!
16.ナミダの深呼吸
17.大声ダイヤモンド
出典: AKB48 チームA 5th Stage「恋愛禁止条例」DVD/AKB48
冗談みたいなルール
本気じゃなくてもアイドルの恋愛に「恋愛禁止条例」は適用されるようです。
本当の恋じゃなくても条例違反
もう少しで1年だね 私たちがつき合ってから…
友達は誰も知らずに いつもみんな一緒だった
「このサークル内では恋愛禁止」なんて
冗談みたいなルールで余計に燃え上がってしまう
どこかで誰か恋してる
いけないとわかっても
もしあきらめられるなら本当の恋じゃない
条例違反
出典: 恋愛禁止条例/作詞:秋元康 作曲:井上ヨシマサ
「恋愛禁止条例」というタイトルにも関わらず、歌詞の冒頭が「もう少しで1年だね 私たちがつき合ってから…」というところが強烈ですね。
“恋愛禁止”という冗談みたいなルールで余計に燃え上がってしまうということは、プロデューサー秋元康は余計に燃え上がってしまうことをわかっていて、それを期待しているんでしょうか。
ただ、秋元康は“恋愛禁止なんて一度も言っていない”ということなので、こんな歌詞が書けるのかもしれません。
“もしあきらめられるなら本当の恋じゃない”ということは、本気の恋じゃないなら(AKBメンバーのクビをかけてまですることじゃないので)やめておきなさいということなのでしょうか。
でも、本気でも遊びでもやっぱり…条例違反なんですね。