aiko「初恋」
2001年発売のシングル
「初恋」は、2001年2月に発売されたaikoのメジャー7枚目のシングルとその表題曲です。
上京したaikoが地元にいる恋人のことを想って書いたというこの曲では、初恋の甘酸っぱい心情が可愛らしく描かれます。
この「初恋」やカップリングの「アスパラ」「脱出」は、全てaikoの作詞・作曲となっています。
オリコン週間チャートでは3位、月間で7位、年間でも60位の大ヒットを記録しました。2017年8月21日の時点で、aikoのシングルの中で2位の累計売上枚数を誇っています。
収録アルバム「夏服」
「初恋」はaikoのメジャー3枚目のアルバム「夏服」にも収録されています。
このアルバムには他にも「ロージー」や「ボーイフレンド」といったaikoの代表曲ともいえるシングル曲が収録されています。
また、表題曲「夏服」が隠しトラックとして収録され、歌詞がCDトレイ裏の隠しメッセージとして記されています。
オリコン週間チャートで見事1位を獲得、年間でも23位を記録し大ヒットとなった本作は、累計出荷枚数がミリオンを突破しています。
「初恋」のシンプルなMV
白い背景の前でaikoがただ歌う姿を映した「初恋」のMVにも注目です。
一切の演出がない中、豊かな表情で一心にaikoが歌う様子は、サウンドや歌詞を聴かせることに集中していて印象的ですね。
真っ白な光景が、初恋の初々しさ、純粋な気持ちを表現しているようにも思えます。
歌詞の物語を紐解く
あなたを見つめてるだけ
「まばたきするのが惜しいな」
今日もあなたを見つめるのに忙しい
悩んでるあたしはだらしないな
頭ん中妄想は思ったより大きい
不都合な事ばかりが
続く訳じゃない 明日はきっと
あなたに言えるだろう
出典: 初恋/作詞:AIKO 作曲:AIKO
「まばたきするのが惜しいな」という表現が、好きな人をずっと見つめてしまう初恋の心情をよく表していますね。
まさにこんな風に、つい好きな人を目で追いながら相手のことばかり考えてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。
恋で胸がいっぱいになりながらも、悩みや妄想ばかり抱えて伝える勇気が出ない気持ちと、そんな自分を「情けない」と思ってしまう心情は初恋にありがちなものですね。
今のままでいいとは思っていない一方で、明日こそはあなたに「言えるだろう」と運任せに願望を持っている様子が、まだ告白する決意を固められていないことを表しています。
ずっと胸をつく
胸をつく想いは絶えず絶えず絶えず
あたしはこれからもきっとあなたに焦がれる
それはささいな出来事指が触れた時
小さな仕草にいつもまどわされて…。
出典: 初恋/作詞:AIKO 作曲:AIKO
くり返す「絶えず」に、「あなた」のことを考えっぱなしな主人公の心情が表れています。
これからも一方的に「あなた」に焦がれてしまうだろうという想像からは、好きになってしまった側の諦めのような心情も感じられますね。
惚れた方が立場が弱くなるのは、恋のお決まりのルールです。一度好きになってしまったら、相手の言動に振り回されてしまうのも仕方ありません。
ちょっと指が触れて、「あなた」の体温を感じて意識してしまう。そんな傍から見たらニヤニヤしてしまうような反応が可愛らしくて、楽しくも不安な初恋の気持ちが思い出されます。
色々な感情の果てに
あなたを守ってあげたいな
あたしなりに知らなかった感情が生まれてく
喜びも涙さえも覚えたならば
明日はきっと信じて言えるだろう
出典: 初恋/作詞:AIKO 作曲:AIKO