足りないのだ 足りないのだ
足りないのばっかで何にもないや
優しさは 3ピースもないなあ
砕けた強がりの欠片
出典: ジグソーパズル/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
穴が開いた心では、感情や何かを感じることができなくなってきます。
擦り切れすぎてしまったために、誰かに優しくすることもできず無感情になってしまうのです。
何も感じられなくなったことを、「足りない」と嘆いているのでしょう。
優しさも強さも穴が空いたことでなくなってしまっています。
強がってみせたとしても、最後まで押し通せません。
バラバラになってしまった心
ジグザグの無感情がボクを作り上げる
いつだって心から笑えないの
どうして?
ズタズタに切り裂いた ハート型のパズル
どこを探しても埋まらないや
アイノウ 愛ノー もう足りないよ
ジグソー
出典: ジグソーパズル/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
もはや感情がないことが自分の一部、のような状態になってしまっています。
心が穴だらけになって、何も感じられなくなった主人公。
心は一度壊れると、何も感じなくなってしまいます。
これは…かなり危険な状況では?
このままでは生きる気力すらなくなってしまいそうです。
どんな場面でも、心から笑うことができなくなってしまった。
それは何故なのか、主人公は考え始めています。
主人公の抱える心のハートは、すっかり傷だらけでボロボロ。
皆に合わせようとしたのが、穴と傷だらけの原因になっていることは既に分かっています。
では、なくなってしまった心はどこへ行ってしまったのでしょうか。
主人公の本当の悩みは、そちらだと思われます。
努力しても解決しない悩み
どこかに行ってしまった心を探して、主人公は思考を巡らせます。
2番は様々な言葉が雑然と登場するのが印象的。
これらの言葉は、穴だらけになった心を救うための手掛かりになるのでしょうか。
6つのキーワード
「敗戦」「錯綜」「平行線」「論争」「逃走」「再公演」
ただ共通項を見い出して 言葉に意味を宿した
出来損ないと紐付いた この上下左右は閑散と
貴方の帰りを待っている
ボクに触ってほしくて
出典: ジグソーパズル/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
2番の始まりからいきなり6つの言葉が出てきました。
今の自分…というよりは、今までの自分がやってきたことを表しているようです。
これらの単語に象徴されることをした結果、心が穴だらけになってしまったのかもしれません。
たとえば「敗戦」は周りに合わせすぎた結果のこと。
「錯綜」はうまく生きようともがいた結果、自分の心の中や考えが複雑になってしまったこと。
「平行線」は周りと合わせようとしてもしきれず、人間関係がうまく交わらない状態のたとえでしょうか。
「論争」は自分を出し過ぎた結果、相手と言い合いになってしまった?
「逃走」はうまくいかない現実から逃げている様子かもしれません。
「再公演」は、ここまでの5つの状態を何度も繰り返していることではないでしょうか。
その結果が穴だらけの心を持つ自分なのでしょう。
かなり抽象的なので、色々な解釈のし方がありそうです。
6つの単語から、主人公は自分が「出来損ない」の人間であると感じたのでしょう。
たとえそうだったとしても、大切な人に触れて欲しいと願っています。
愛されたいという欲望でしょうか。
自分は何色?
誰にだって当てはまるように どの色も混ぜてみたのに
誰にだって侵されてしまう 染みてついた透明の色
出典: ジグソーパズル/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
どんな相手ともうまく付き合えるように、付き合い方を考えて準備していたのでしょう。
それを「色を混ぜる」という半ば比喩のような表現をしています。
ある意味、相手に対してしっかりと自分を主張できるために色をつけていたのかもしれません。
ですが、それをしても結局うまくいかなくなってしまう様子。
「侵される」ということは、禁断の領域に足を踏み入れられたり圧倒されたりしたということでしょう。
何故うまくいかなかったのでしょうか。
それはどれだけ色を付けても、主人公には「透明」という色が最初からついてしまっていたのです。
透明ということは、「自分がない」ということと考えられます。
自分が何を思っているのか、何をしたいのか、何を考えているのか。
恐らく、自分でも分からないのではないでしょうか。
自分がないから、ただただ相手に合わせることしかできないのです。
失ったものと今あるもの
哀 楽 忘却の数ピース
愛憎 渇望のスパンコール
嫉妬 絶望のアンコール
(見ない 見ないフリ)
ああ 何処かにやってしまった…
出典: ジグソーパズル/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ