トップを走り続けるJ-POP界の女王 松任谷由実
「ユーミン」のニックネームでもおなじみの松任谷由実は、ドラマのテーマソングやCM、ジブリ映画の主題歌など、数々のヒット曲を生み出しているシンガーソングライターです。
幅広い世代から共感される表情豊かな歌詞、そして、その時代の雰囲気にマッチする多彩なメロディでこれまで多くのファンを魅了してきました。
また、意外に毒舌でユーモアたっぷりなトークも話題で、長くラジオのパーソナリティも務めています。
2017年7月にデビュー45周年を迎えて、さらなる進化を続ける彼女はJ-POP界の女王と称されるに相応しいトップミュージシャンです。
アルバム「宇宙図書館」
オリコン週間アルバムチャート初登場1位を獲得した名盤
2016年11月2日にリリースされたアルバム「宇宙図書館」は、前作「POP CLASSICO」から約3年ぶりとなる38枚目のオリジナルアルバムです。
このアルバムは、2016年11月14日付のオリコン週間アルバムチャートで初登場1位を獲得しています。
松任谷由実はこの1位獲得で、オリコンチャートにおける女性アーティストの「アルバム首位獲得数」の記録を更新しました。その数、通算23作目。これは男女を合わせたアーティスト全体でもB’zに次ぐ第2位となっています。
また、この「宇宙図書館」首位獲得がさらなる記録を更新して、松任谷由実が現在1位となりました。それは、女性アーティストの「アルバム首位獲得 最年長」の記録です。なんと、62歳10ヶ月!還暦を過ぎている事に改めて驚かされます。
さらに、2016年から2017年にかけて行われた「宇宙図書館」のコンサートツアーは、全国42都市で80公演という過去最長かつ最多本数の超ロングランツアーとなりました。「宇宙図書館」は松任谷由実にとって、まさに記録的なアルバムなのです。
過去、現在、そして未来へ 時の流れの中にある一瞬を歌に
さて、注目の内容ですが、「宇宙図書館」は収録されている楽曲全12曲のうち8曲が映画の主題歌やCMソングなどに起用されているタイアップ曲となっています。まるでベストアルバムのような豪華で充実した内容です。
このアルバムに彼女が込めた思いは、心の奥にあるかけがえのない記憶を、“棚の隅に眠っていた遠い日々の贈り物”と表現した、タイトルチューンにもなっている「宇宙図書館」(1曲目)がまさに象徴しているといえるでしょう。
その他の楽曲も、日常の幸せな瞬間や忘れられない思い出など、誰もが持っているその人にとっての特別な瞬間を時に暖かく、そして時に切なく表現しています。
現在や過去、そして未来にも繋がる一瞬一瞬を絵ではなく、まさに歌で“描いた”このアルバムは、聴く私たちの想像力が刺激されるはずです。
お酒のせいとは知りながら普段は冴えないと思っていた男性にドキドキしてしまう「月までひとっ飛び」(7曲目)や、彼女の誕生日をお祝いする店へと急ぐ男性の幸せで暖かい気持ちが溢れている「君(と僕)のBIRTHDAY」(10曲目)などは、まるでドラマの1シーンのようにその場面が思い浮かんできます。
また、2014年9月に公開された中村勘九郎主演の映画「真田十勇士」の主題歌となった「残火」は、二度と会えない“きみ”にどうしても会いたいという切なくもストレートな思いを、凛とした力強さで歌った名曲です。
注目の全楽曲とその冒頭の歌詞を紹介!
それでは、名曲揃いのアルバム「宇宙図書館」に収録されている全楽曲、そしてその冒頭部分の歌詞を一覧にして紹介しましょう。
このアルバムは「宇宙図書館には、ユーミンからの“答え”がある」というキャッチコピーの通り、人の心や想いに対するユーミン独特のこだわりが感じられる珠玉の作品です。松任谷由実という才能と魅力に、改めて気付かされるはずです。
1.宇宙図書館
棚の隅に眠っていた 遠い日々の贈り物
今 私が開くように あなたがのこしたメッセージ
光りの塵 射し込む窓 ほおづえつき 読みだせば
目を覚ました文字たちが 踊り始める
出典: http://j-lyric.net/artist/a000c13/l03ce55.html
アルバムタイトルにもなっている、ユーミンがこのアルバムに込めた想いを象徴する一曲です。
2.残火
降り続く雨の 彼方の空遠く
時折瞬く ストロボのような雲
あれは花火 それとも夢
消し忘れた残火
どこかでまだ 私のこと呼んでいるの
出典: http://j-lyric.net/artist/a000c13/l03ce56.html
映画「真田十勇士」の主題歌です。切ない歌詞と壮大なメロディが耳に残ります。
3.Sillage~シアージュ
夏の 微笑み
なぜ すぐまた 会えるのに
何かが変わってしまったのね
出典: http://j-lyric.net/artist/a000c13/l03ce57.html