『宇宙飛行士への手紙』について

宇宙飛行士への手紙【BUMP OF CHICKEN】の歌詞の意味に迫る!アルバム&コード譜情報あり♪の画像

まず、BUMP OF CHICKENの曲である『宇宙飛行士への手紙』の収録作品など、基本情報について紹介します。

2010年10月発売のシングル

『宇宙飛行士への手紙』は2017年10月に『宇宙飛行士への手紙/モーターサイクル』のタイトルで、両A面シングルとしてリリースされました。

両A面シングルであるだけでなく、カップリングとして『good friends』も収録されています。

3曲の未発表の新曲のみで構成されたシングルは、BUMP OF CHICKEN史上初です。

リズミカルなサビや過去・現在・未来を想像させるドラマチックな歌詞などがこの曲の魅力となっています。

宇宙飛行士である野口聡一も「スペーシーな広がりを感じさせる詩」とコメントしているというから驚きです。

本当に宇宙に行ったことがある方から「スペーシー」と言われるなんて、藤原基央の作詞のセンスの良さを感じさせますね。

下記で紹介しているMVを観ると、この曲の歌詞のイメージをよりつかみやすくなると思います。泣けるのにどこか微笑ましい雰囲気がたまりません。

アルバム『COSMONAUT』収録

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『宇宙飛行士への手紙』は、2010年12月に発売されたアルバム『COSMONAUT』(コスモノート)にも収録されています。

COSMONAUTは「宇宙飛行士」という意味などがあり、タイトルから考えても『宇宙飛行士への手紙』はこの曲のハイライトと言っても良いのではないでしょうか。

『R.I.P』『モーターサイクル』『魔法の料理 〜君から君へ〜』『HAPPY』など、シングルの曲はもちろん最高です。

その他にも、『三ツ星カルテット』『beautiful glider』も藤原基央の独特な歌詞の世界が楽しめる素晴らしい曲が収められています。

まだこのアルバムを聴いたことがないという方は、『宇宙飛行士への手紙』と合わせて聴いてみてください。

歌詞の意味を解釈


『宇宙飛行士への手紙』の気になる歌詞の意味を徹底解釈したいと思います。この曲をより楽しむために役立てて見てくださいね。

過去の知らない記憶を知ることはできない

踵が2つ 煉瓦の道 雨と晴れの隙間で歌った
匂いもカラーで思い出せる 今が未来だった頃の事

出典: 宇宙飛行士への手紙/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

「踵が2つ」というのは1人で歩いているということです。雨が上がって、陽が少しだけ射している状態だと思います。

今は過去にとっての未来ですよね。「雨上がりの空」「カラーで思い出せる」ほど強く描いていた未来の中に自分がいるという、ある種の希望をあらわしているのではないでしょうか。

出来るだけ離れないで いたいと願うのは
出会う前の君に 僕は絶対出会えないから
今もいつか過去になって 取り戻せなくなるから
それが未来の 今のうちにちゃんと取り戻しておきたいから

出典: 宇宙飛行士への手紙/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

どんなに大切な人であっても、知らない記憶を得ることはできません。

思い出を言葉で伝えたとしても、その時に見た風景や気持ちを分かち合うことは難しいでしょう。

出会う前の「君」に出会うことはできないので、できるだけ今という時間を共に過ごしたいのです。

もしも、今を共に過ごさなければ「知らない過去」にいつかは変わってしまいますよね。

今というかけがえのない時間

ひっくり返した砂時計 同じ砂が刻む違う2分
全てはかけがえのないもの そんなの誰だって知っている

出典: 宇宙飛行士への手紙/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央

同じ砂時計が刻む2分であっても、それは長さであり同じ時間ではありません。決して時間が戻ることはないのです。

その瞬間が大切なことくらい誰でも知っているでしょう。しかし、頭でわかっていても本当にその時間を大切にできているでしょうか。

人は生まれることを選べないように、いつ死ぬかを選ぶこともできません。

その限られた時間の中で、一緒にいたいと思う人とどれだけの時間を過ごせるのでしょう。

出会う前の記憶を知ることができないのであれば、新しいおそろいの記憶を集めれば良いですよね。

そのための時間が長いのか、短いのかは誰にもわからないと思います。だからこそ、かけがえのないものなのです。