「悪の華」
ヒット曲
「悪の華」(あくのはな)は1990年1月24日発売されたBUCK-TICKにとって3枚目のシングル曲です。オリコンチャートは1位を獲得しました。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E3%81%AE%E8%8F%AF_(BUCK-TICK%E3%81%AE%E6%9B%B2)
BUCK-TICKの名前を世に広めた名曲です。印象的なギターリフと耽美的な歌詞がまさにBUCK-TICKです。
初回版には「BUCK-TICK」と「悪の華」と書かれたオリジナルシールが同封されていました。ファンは狂喜したアイテムですね。
部屋に貼ってBUCK-TICKを崇めたものです(笑)。
実はBUCK-TICKはデビュー後、ギターの今井寿が麻薬取締法違反により逮捕されてしまいました。そして活動休止に。
その後、活動再開の第1弾の作品としてこの「悪の華」が選ばれました。
それでは復活の想いも込められた「悪の華」の世界を見ていきましょう。
アルバムver.とシングルver.の違い
シングルver.はシンプルなバンドサウンドで制作されていますが、アルバムver.はキーボードが導入されていてエンディングも異なります。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%82%AA%E3%81%AE%E8%8F%AF_(BUCK-TICK%E3%81%AE%E6%9B%B2)
アルバムver.とシングルver.で「悪の華」は違いがあります。シングルバージョンは長らくアルバムには未収録でした。
しかし、ファンの声もあってか、後発のベストアルバムやアルバム「悪の華」のリマスターエディションにシングルバージョンが収録されています。
その違いを聴き比べても楽しいですね。
「悪の華」の歌詞
深掘り
遊びはここで終わりにしようぜ
息の根 止めて Braking down
その手を貸せよ 全て捨てるのさ
狂ったピエロ Bad Blood
出典: 悪の華/作詞:桜井敦司 作曲:今井寿
イメージ先行の歌詞です。BUCK-TICKの独特の世界観が表現されています。
今の現状からの脱出を歌っているような歌詞。
遊びは終わりにして、全てを捨て去るイメージですね。破滅願望も感じられます。
狂ったピエロという印象的な言葉がサウンドにマッチ。BUCK-TICKだからこそ使える言葉ですよね。
夢見たはずが ブザマを見るのさ
熟れた欲望 Falling down
サヨナラだけが 全てだなんて
狂ったピエロ Bad Blood
出典: 悪の華/作詞:桜井敦司 作曲:今井寿
欲望に左右されて堕落する人を描いている歌詞かもしれません。
夢を見ることは目標ができることなので一見良いことのように思いますが、その夢によって自分自身を見失ってしまう危うさを歌っているのではないでしょうか。
そうして、狂ったピエロになってしまう。狂ったピエロとは、自分を見失ってしまった人といった意味でしょう。
「Bad Blood」とは悪い血。すなわち、自分自身の中身が悪くなっている例えですね。
燃える血を忘れた訳じゃない
燃える血を忘れた訳じゃない
甘いぬくもりが 目にしみただけ
Lonely days
あふれる太陽 蒼い孤独を手に入れた
Blind-Blue-Boy
出典: 悪の華/作詞:桜井敦司 作曲:今井寿
生きるためのエネルギーを歌うサビではないでしょうか。
自分の信念に向かって突き進みますが、時には力を抜いたり、弱気になったりしてしまうことってありますよね。
時々は「甘いぬくもり」の中で休みたいこともあります。誰でも孤独な日々の中で休息が必要になるのです。
「あふれる太陽」とは自分の目指すべき目標。その目標へ向かって突き進みます。
「蒼い孤独」とは孤独を覚悟した中で感じる孤独。覚悟したけれでも孤独はやはりつらくて厳しいものです。
その非常につらい孤独のことが「蒼い孤独」ではないでしょうか。
燃える血を忘れた訳じゃない
甘いぬくもりが 目にしみただけ
出典: 悪の華/作詞:桜井敦司 作曲:今井寿
サビの繰り返しです。
「忘れた訳じゃない」という言葉に非常に強いプライドを感じます。
自分は誇り高いので負けるわけにはいかないということを宣言しているかのようです。