自分たちの距離を測るかのように、手を伸ばし合う星たち。

きっとその手が届くこともありません。

「顔を見せて」と言っているのは、自分が何座なのか、ダイヤモンドのどこを担っているのかを確かめたいという気持ちからでしょう。

そして「声を出して」と言っても話し方がわからないという主人公。星は人間のように言葉は持っていないのです。

星たちが通じ合っていたのはテレパシーのようなものでしょうか。

自分たちの位置や存在を確かめ合っていたのは、それぞれ冬のダイヤモンドであり続けるため。

冬のダイヤモンドでなくなってしまえば、人は自分たちの名前も忘れてしまうでしょう。

神様 あなたはそこで何を施し 何を望んでるの?
教えて こんな私を生んだことなど忘れたんでしょ? そうでしょ?

出典: 冬のダイヤモンド/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

終わりの見えない孤独に身を晒して来た主人公。

「きっと神様は自分を生んだことさえ忘れているに違いない」

この有様を見て、神様が放っておくはずなどないという思いが見え隠れします。

想いに気付いてくれるだけでいい

哀しくて言葉がなくなるほど 寂しくて眠れなくなるほど
眩しくて光がなくなる こんな夜にはどこにいればいい?

もし誰か気付いてくれてたなら 愛しくて眠れてたのかな?
永遠に交わらない星座を 誰かが呼んだ 冬のダイヤモンド

出典: 冬のダイヤモンド/作詞:aimerrhythm 作曲:飛内将大

主人公の抱える哀しさは言葉では表せないほどのもの。

一人で過ごす日々は不安で眠ることもできません。

そして近いようで遠い他の星への愛しさが、余計に絶望感を強めます。

「もしこんな気持ちにその星が気付いてくれていたとしたら、少しは癒されるのだろうか」

交わることはなくても、ただ傍で輝く他の星が自分を想ってくれていたらという儚い願いが描かれていますね。

寂しいときに感傷に浸れるような1曲

今回はAimerの「冬のダイヤモンド」を歌詞を中心に解説してきました。

いつの時代も変わらず輝き続ける星たちに感情移入したその内容。

一風変わった着眼点と、女性らしい繊細な表現に染み入るものがありました。

人で例えるのなら遠く離れてしまった恋人を想うときなど、この曲と近い感覚を覚えるのではないでしょうか。

寂しいときにそれを誤魔化そうとするよりも、こういう曲を聴いてそっと感傷に浸ることで癒されたりもするのも良いですね。

泣きたいときには泣くのが一番!といったところでしょうか。

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