現実と名付けてみた妄想 その中で借り物競走
走り疲れたアンタと 改めて話がしたい
心から話してみたい
出典: レム/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
現実と妄想の世界
果たしてネットの世界とは、現実の世界と言い切れるのでしょうか。
結局は、そこに生身のやりとりはなく、妄想にすぎないのではないでしょうか。
ちゃんと目を見て、ちゃんと言葉をかわし合い、「話」をしたい。
それが現実を生きるということの1つです。
この歌について、「愛」があると藤原基央は語っています。
ただ、皮肉を言い批判するだけなのではなく、ちゃんと向き合おう、目を見て話そうという愛が込められているのです。
そのために、心無い言葉や批評というものを殺していったのではないでしょうか。
理論武装をすべてはがし、生身の相手として、改めて話がしたい。
そういったメッセージが込められているように解釈できたのです。
他者との関わり合いで成り立つ世界
ネット社会は、今やパラレルワールドのような、現実の世界に生まれたもう1つの世界となっています。
しかし、顔の見えない他人からの言葉は、時に人を傷つけ、殺めることもあります。
気づかないうちに、自分の首を絞めていることもあるでしょう。
目を見て、向き合うこと
現実世界では、他者との関わり合いなしでは生きていくことができません。
その中では、周りと自分を比べたり、世間や他者を批判するようなこともたくさん起こります。
誰かを一方的に批判しても、なんの意味もありません。
生まれるのは、相手への傷や、相手からの恨みだけです。
殺人鬼の気持ちになって書かれた曲は今の私たちにとって、戦いの歌となってくれるのではないでしょうか。
言葉や批判という攻撃を受けた彼らが、相手と向き合って戦う姿が、この曲の最後の歌詞から私は感じられました。
しっかり相手の方を見て、向き合う姿を、この歌は見せてくれているように思えるのです。
さいごに
ここでは、現代のネット社会と照らし合わせた独自の歌詞の解釈をご紹介してきました。
もちろんこの歌は、他にもたくさんの解釈が予想されています。
『レム』は、詩的な歌詞だからこそいろいろな解釈ができる、とても興味深い曲となっています。
もともと歌詞に込めた意味は1つではないかもしれません。
この曲は、あなたなりの解釈で、あなたを強くしてくれる1曲になるのではないでしょうか。
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