引っ付いたり離れたり

恋のきっかけ

つまりは心と心の隙間に風が吹いた
二人は所々それを指で塞いだ

出典: 表参道26時/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎

Cメロの歌詞に配されている「隙間」と「風」。

の拠り所となっていたものを失った状況が示されているのではないでしょうか。

寂しさを抱えている男女が描かれているようです。

境遇が似通っている男女。

共通項を見出しやすく、相手を身近に感じやすくなります。

相手に寄り添い尽くす中、隙間が自然と塞がり、心に吹き荒れていたが止むでしょう。

気づいてる気づいているのさ

出典: 表参道26時/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎

Cメロに続くサビの一部。

ここでは、男女が恋の始まりや予感に気づいていることを示しているのではないでしょうか。

相手の寂しさを埋めることで自身が得られる喜び。共に誰かと居る幸福。

そのような感覚を通じて、少しずつ気持ちが傾いていく様子を感じ取れます。

夜の失態

つまらない夜に話し始めたのはなぜ
グラスで濡れたテーブルを指で吹いた
苦笑いして握りしめた手には汗
表参道の26時が過ぎてく

出典: 表参道26時/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎

Cメロに続くサビの後半部分。

「夜」「グラス」という言葉から、アルコールを飲みながら語っている光景が想像できます。

「~濡れ」と記し、長時間にわたって語り合っていることを表しているのでしょう。

確かに、他愛のない話でも意中の相手であれば、何時間でも楽しめます。

しかし、夜が更け、飲酒量が増えると、失態をさらす危険性大。

歌詞の「濡れ」と「汗」がリンクし、焦燥感や緊張感を演出しています。

苦笑いでごまかしきれない何かが発覚したのでしょうか。

テーブルに付着した水滴は拭き取れても、失態は記憶から簡単に吹き飛ばせません。

言い訳と追求は、延々と続くでしょう。

気づけば26時が過ぎ、夜が深まっていくのです。

道で人間模様を表現

失態をごまかす

246左折そう聞こえた246左折

出典: 表参道26時/作詞:山口一郎 作曲:山口一郎

曲の後半で繰り返されるフレーズです。

なぜ突然「246」という言葉が使われているのでしょうか。

地図上では、国道246号線と表参道が交差しています。

タイトル名を踏まえると、歌詞の「246」「左折~」は、本筋からずれることを示しているのでしょう。

失態から目を逸らさせるため、他の話題を持ち出す…。

歌詞は、トラブルが起きた時の常とう手段を表現しているようです。

人の結びつき

は、分岐を続け、全国各地を結んでいます。

人と人の繋がりも同様です。

太くなったり、細くなったり。一度は途切れたものの、再び修復したり。

どこまでも果てしなく繋がっています。

タイトル名に配された表参道は、人の結びつきも表しているのかもしれません。

些細な出来事がきっかけで別れた恋人。喧嘩して疎遠になっている友人。

かつて二度と顔を見たくないと思っていた相手でも、何かの縁で出会うのではないでしょうか。

その時、過去の過ちを笑い飛ばすことができれば、また繋がりが生まれるのでしょう。

最後に