【さよならベル/indigo la End】歌詞の切なさに注目！MV出演の美少女・田辺桃子って誰？！

手に入らないものを望むのは、夜の海を泳ぐようなものです。

遠くの光を目指して、息を切らしても近づいてこない。

消してしまえば終われるが、あまりにきれいで消せない。

心にon/offスイッチがついていて、電灯みたいに切り替えられたらいいのに、と思うことが3日に1回あります。

ふと思い出しましたが、小学生の頃、好きな子が転校して行きました。

電車の乗り方も知らない子供心には、自分の身にそんな不幸が起こるなんて思えなくて、そんな日なんて来ないと言い聞かせました。

冗談ではなく、本当に来ないと思っていたのです。

時間だけは誰にでも平等だ。と、誰かが言いました。世界の時間は止まっていませんでした。

最後に送ってくれた手紙には、「さよなら、忘れない」と書いてくれていました。

その時の無力感を、今でも思い出します。

最近、平地で捻挫しました。

時間は流れています。

夢は、とてもやっかいな現象です。

自分でコントロールできず、終わりは唐突にやってきます。

たまにどちらが現実かわからなくなって、あの日のように自動販売機に向かいます。

あの子の好きだった梅こぶ茶があの時のように並んでいて、ポケットからコインを取り出して放り込んでみる。

よく見たら売り切れのランプが点いていて、静かに返却レバーを押す。

コインの返却口には誰かがおつりを忘れていて、また少し増えてしまった思い出が怖くなって、坂道を駆け出し、捻挫します。

もし、あの時何かが違っていたら。

結末は変わったでしょうか？

後悔は、夏の清涼飲料のように飲み干せたのでしょうか。

長い夢の終わりに、あのとき選べなかった無力な自分に復讐するように。

せめて、朝を迎えるベルだけは自分の手で押します。

また次の夜まで。

お話は少し変わりますが、さよならベルのMVに出てくる女性が気になりました。

曲のイメージにとても合っていて、世界観を引き立たせてくれています。

彼女は、田辺桃子さんと言うファッションモデルで、さよならベルに出演時は、弱冠15歳です。

少女と女性の間の透明感が、さよならベルに良く映えます。

余談ですが、酔っ払うと美人を見つけては、「あの子は自分の初恋の人に似ている。」と中途半端な決め顔で語る友人がいます。

3回とも違うタイプの女性で、何より彼は若干怒った時のマントヒヒに似ています。

思い出は美化しすぎないように注意しましょう。

最近、夢を見ますか？

大人になるにつれ、夢を見なくなった気がします。

疲れているのか、あきらめと言う名のやり過ごし方を覚えたのか。

子供の頃よりできることも増え、できないことも増えました。

できないことは心の奥に閉じ込めて、できることを考えます。

あの日飲み干せなかった現実は、今はどこかで元気にしているでしょうか。

たまには小銭を握りしめて、自動販売機に立ち寄ってみてください。

なんだかそれが、大切なことのような気がするのです。