ふわりと香る煙草の香りで、誰かが煙草を消したことに気付きました。

だけど、彼女の中の恋の火は、そうそう簡単に消せないくらいに、じりじりと燃えているのがわかります。

まだ 耳に残ってる ざらざらした声 ずっとずっとちかくで 聞いてみたかったんだ
ああ 首筋につけた キスがじんわり いかないで

出典: 残ってる/作詞:吉澤嘉代子 作曲:吉澤嘉代子

ずっと好きだった彼の声、昨日は誰よりも近くで彼女の名前を呼んでいました。

低くて、聞き取りづらいくらいにざらざらした彼の声が、唇といっしょに首筋に降ってきていたのです。

そんな熱い感触も、朝の気配とともに遠のいていくようです。

秋風が街に馴染んでゆくなかで 私まだ昨日を生きていた

出典: 残ってる/作詞:吉澤嘉代子 作曲:吉澤嘉代子

そんな彼の気配を忘れたくなくて、そんな夏の思い出をまだ思い出にはしたくなくて、すこし遠回りして帰る帰り道。

彼女の夏はまだ、心にくすぶり続けているのです。

終わりに

いかがでしたか?

こんなに赤裸々なのに切ない、ちょっとセクシーなのに美しい吉澤嘉代子ならではのラブソングです。

胸がキューっとなるね、女子。

ではまた次回!

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