WANIMAの名曲「1106」

WANIMA代表曲「1106」おじいちゃん、ありがとう!その歌詞の意味を考えるの画像

ストレートな歌詞が心に響くメロコアバンド

WANIMAといえば、明るく力強いポジティブな歌詞が多く、「ともに」や「BIG UP」など聞いているだけでも元気が出てきますよね。

ボーカルのKENTAさんが書く歌詞はストレートな想いがあふれています。

この「1106」にも、KENTAさんの亡くなったおじいちゃんへの愛があふれています。

そう、この曲は、KENTAさんが音楽で売れないときからずっと応援してくれていた、天国にいるおじいちゃんのために作った曲なんです。

「1106」の意味

「1106」は、KENTAさんのおじいちゃんの命日で、11月6日を意味しています。

KENTAさんにとって、特別な日になってしまったんですね。

実話をもとにしている分だけ、聞いている人の心に届く歌になっています。

KENTAさんがおじいちゃんにあてた手紙

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天国で新しい生活をしているおじいちゃんへ

拝啓
新しい生活には慣れてきたところでしょうか?
心配なことはたくさんありますが そっちに海はありますか?

出典: 1106/作詞:松本健太 作曲:松本健太

冒頭から、歌詞にインパクトがありますよね。この歌は冒頭で「拝啓」、ラストに「敬具」とつかっていて、1曲で1つの手紙という形になっています。

冒頭には初めて上京した息子に母親から送られてくるような言葉が並んでいます。

おじいちゃんがなくなったのではなく、天国という新しい土地に住んだと解釈して書いた言葉ですね。 

熊本出身のKENTAさんにとって、海はとても身近であり、おじいちゃんとつながっていられる場所でもあります。

歌詞を書き終えた時に、ちょうど1周忌を迎えたというKENTAさん。

漁師だったおじいちゃんが好きだった海が天国にもあることを願った愛のある言葉ですね。

KENTAさんにとっての思い出の懐かしい世界

昔ながらのお菓子が好きで
いつもの席 縁側へ 日が差すたばこの煙さえも 鮮明に覚えてる

出典: 1106/作詞:松本健太 作曲:松本健太

縁側のいつも同じ場所でタバコを吸うおじいちゃん、そのおじいちゃんの横には、昔ながらのお菓子がいつもおいてあり、それを食べながらおじいちゃんの煙を見ている幼き子供…。

KENTAさんがおじいちゃんと過ごしたごくありふれた日常の愛しさを感じることができます。

あなたがいたからここまでこれた

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寡黙なおじいちゃんがKENTAさんに送った言葉に感謝

子守唄はトントン船の音
沖に向かう 晴れの日も雨の日も曇りの日も
子守唄はトントン船の音
沖に向かう 晴れの日も雨の日も曇りの日も
波に揺られて・・・
遠く驚くほどに遠く 旅立つあなた遥か彼方
ねぇ想うように歌えばいいと 思い通りにならない日を
そう教えてくれたね、教えてくれた・・ねえ?

出典: 1106/作詞:松本健太 作曲:松本健太

1365日どんな天候でも休むことなく働いていたおじいちゃん。

小さな子供に子守唄を歌うことはしない寡黙で不器用なおじいちゃんだったのでしょう。

多くの言葉を語らないおじいちゃんですが、KENTAさんが歌で悩んでいるときには「想うように歌えばいい」と声をかけてくれています。

「思う(頭で考える)よう」ではなく「想う(心に湧き上がる)よう」歌えというのは、KENTAさんの原点かもしれません。

KENTAさんは、高校卒業後にバンドをするために上京しますが、ドラムが見つかるまでの日々は苦労していますし、現在の3ピースバンドになるまではバンドメンバーの脱退や加入を繰り返しています。

おじいちゃんがこの言葉をかけてくれなかったら、今のWANIMAはいなかったかもしれないと思うと感謝しかないですね。

心に突き刺さるフレーズ