“ボヘミアン”な主人公

Im just a poor boy,i need no sympathy-
Because Im easy come,easy go,
A little high,little low,
Anyway the wind blows,doesnt really matter to me,
To me

出典: Bohemian Rhapsody/作詞:Freddie Mercury 作曲:Freddie Mercury

“僕はただの可哀想な男の子、同情はいらないよ

なぜなら気ままに生きているから

気分は小さく上がり下がりする

まあとにかく風が吹いているけれど、僕には問題ないよ”

 

主人公は自分がどんな人間かを語り始めます。

どうやらこれまで、気ままに毎日を過ごしてきた人物のようです。

とくに大きな悩みもなかったのでしょう。

そんな彼が歌うから「ボヘミアン・ラプソディ」だというわけですね。

ここで登場した「風」はとても重要なキーワードです。

「風」は何を表しているのかを考えながら読み進んでみましょう。

主人公が犯した罪とは?

殺人者になってしまった!

Mama,just killed a man,
Put a gun against his head,
Pulled my trigger,now hes dead,
Mama,life had just begun,
But now Ive gone and thrown it all away-

出典: Bohemian Rhapsody/作詞:Freddie Mercury 作曲:Freddie Mercury

“ママ、男を一人殺してしまった

頭に銃をつきつけて

引き金を引いてしまったんだ…そして彼は死んだ

ママ、僕の人生は始まったばっかりだった

でも僕はそれを全て投げ捨てしまったんだ”

 

それまで楽観的に生きてきた主人公に大きな事件が起こります。

なんと、殺人を犯してしまったのです。

その罪の重さや、一瞬で未来を失ってしまったことの絶望を母親に訴えています。

本当に訴えているわけではなく、心の中で呼びかけているとも受け取れますね。

人間の死の間際は母親を呼ぶことが多いそうです。

彼もまた、無意識に自分の弱さをさらけ出せる相手として母親に呼びかけたのでしょう。

親の心子知らず

Mama ooo,
Didnt mean to make you cry-
If Im not back again this time tomorrow-
Carry on,carry on,as if nothing really matters-

出典: Bohemian Rhapsody/作詞:Freddie Mercury 作曲:Freddie Mercury

“ママ… あなたを泣かせるつもりじゃなかったんだ…

もし明日、この時間に僕がもどっていなかったとしても

続けていって、そう続けて、何も気にしないで”

 

息子が罪を犯したことを知って母親は泣いてしまうだろう。

罪を犯した主人公はもう自宅に帰れるかどうかも分かりません。

それでも、心配はせずにこれまでの生活を送ってほしいと願っています。

母親の気持ちを思うと、とても平穏な気持ちではいられないでしょう。

まさに「親の心子知らず」ということわざがぴったりですね。

裁きの時が近づいた

Too late,my time has come,
Sends shivers down my spine-
Bodys aching all the time,

出典: Bohemian Rhapsody/作詞:Freddie Mercury 作曲:Freddie Mercury

“もう遅すぎる、時間が来てしまった

背筋が震えてきて

体中がずっと痛いんだ”

 

後悔してももう遅く、主人公に裁きの時間が訪れようとしていました。

主人公の体は震え、痛みが走ります。

これから起こることへ恐怖を感じますが、なぜ「痛い」と言っているのでしょうか。

もしかすると殺人の報いとして、肉体的にも痛めつけられているのかもしれませんね。

死にたくないと願っても風は吹く

Goodbye everybody-Ive got to go-
Gotta leave you all behind and face the truth-
Mama ooo- (any way the wind blows)
I dont want to die,
I sometimes wish Id never been born at all-

出典: Bohemian Rhapsody/作詞:Freddie Mercury 作曲:Freddie Mercury