主人公は最後まで、「自由になりたい」と繰り返します。

僕は自由にならなきゃいけない
自由になりたいんだ

出典: I Want To Break Free/作詞:John Deacon 作曲:John Deacon

この「have got to〜」は「〜しなければならない」という意味です。

ただし「must」よりは、自発的に「〜しなければ」と言っているニュアンスで使われます。

葛藤の中にいるからこそなのか、強い表現ではありません。

けれど、悩んでいるということは自我が芽生えたということ。

いつの日か全てを吹っ切り、自分で自由になれる時がくるのではないか。

そんなほのかな希望を抱かせるような終わり方です。

きっかけは、新たな恋ではなく

新たな真実の恋を見つけたと言っている主人公。

それを理由に「君」から離れようとしましたが、うまくいきませんでした。

その原因は「君」ではなく、主人公、その人自身にあったのです。

恐らく、彼を「君」から自由にするのは他の誰かではなく、彼自身なのではないでしょうか。

誰かに請われることに依存することなく、自分で自分の人生を生きていく。

誰かがそばに居ないことを「孤独」と嘆くのではなく、自立して歩む。

それこそが「自由」な状態であり、「君」という足枷から抜け出した先にある「自分自身の人生」なのです。

自由へ、あと一歩

まだ葛藤や苦しみの中にいるものの、彼自身もそれに気づき始めている。

ポップなメロディーを口ずさんでみると、そんな気もします。

そしてその歌詞自体が、聞く人たちに我が身を振り返らせる。

だからこそこの曲は、冒頭で紹介したように、多くの人にとっての「テーマソング」になったのでしょう。

ジョンの作る曲は、メロディが耳なじみ良いばかりでなく、歌詞もセンスがあるものばかりです。

他にもこのように多彩な曲が。

文章を読みながら、ぜひ聴いてみてください。

クイーン史上最大のヒット曲「地獄へ道づれ」。アルバム「ザ・ゲーム」に収録されたこの曲はクイーンらしからぬディスコ・サウンドで賛否を呼びます。ベースのジョン・ディーコンがこの曲に託した想いを深読みしていきましょう。

クイーン後期の名曲「Friends Will Be Friends」。「心の絆」という邦題がついたこの曲の意味を、和訳しながら探っていきましょう。

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