叶わない恋心を押し殺していることを悟られないように気を付けているサビの歌詞になっています。
見つめられている視線を、あえて見返すことで強がってみますが、逆にあなたへ想いは強くなってしまって押し殺すことが難しくなってしまいます。
愛しくて仕方ない相手に見つめられたら誰しも見とれて吸い込まれそうな気持ちになることでしょう。
恋する彼女はそんな気持ちでいっぱいになり、好きな相手の瞳に吸い込まれるように感じたのかもしれませんね。
見つめられたら嬉しいけど恥ずかしい…。
でも目を反らしてしまったら気付かれてしまう。
そんな不安と恐怖にも似た思い、揺れる女の子の気持ちを見事に表現しています。
一生懸命に強がって目を合わせてみるものの、彼には届かないまま…。
でも溶けてしまいそうなほど幸せな気持ちにもなれるのです。
このまま吸い込まれてしまうんじゃないかと思うほどに彼の瞳に恋していている気持ちが伝わってきます。
あたし以外の誰かへ向けられた想い
夢中になる前に解って良かった
あと5分そんな素振りをされたなら
きっと気付いただろう 怖くなってただろう
後に戻れない 刺さった想いに
出典: 二人/作詞:AIKO 作曲:AIKO
笑顔を向けられたり見つめられたり、あなたからの思わせぶりな行動が多く気持ちを揺り動かされています。
少しでも好きになってしまう方向に傾いていたら、後戻りのできないつらく苦しい恋の道へ足を踏み入れることになります。
しかし、なんとかあと一歩で留まることができました。
きっと鈍感な男性なのでしょう。
それでも想いを振り切ることはできず、好きになってしまいそうになる心を一生懸命押し殺す切ない締めくくりになっています。
男性の鈍感さが時に凶器になり相手を傷つけてしまうなんてとても切ない出来事ですが、現実にもよくあり得る状況です。
歌詞には想いが刺さっていて痛くてたまりません。
恋なのに当然幸せではなく、傷跡でもなく今まさに痛みがジンジンと心に浸透しているのです。
傷跡なら癒すために行動しますが、今はまだ刺さったこの想いをどうするのが良いのかすら分かっていません。
ただただ痛い、苦しい、切ないのです。
友達である女の子に相談もできません。
1番近くで楽しく過ごしていた子はライバルなのですから…。
打ち明けるには代償が大きすぎました。
そう考えるとこの歌詞がいかにリアルで現実的であるかが分かります。
好きになってはいけない人、しかも3人でよく遊んだ最も良く知っている人物なのです。
その彼が好きなのは自分も大好きな友達である彼女です。
複雑な女心を描いていて、どうすればこの恋はうまくいくのか…。
それならいっそ考えたくない知りたくないと思うほどに胸が締め付けられる思いを歌い上げています。
仲良くしていればしてきただけ好きである2人を応援したい、祝福するのがきっと正解なのでしょう。
でも、この気持ちは到底抑えられないのです。
非常に複雑で切ない関係性ですね…。
3人全員がハッピーエンドになるためにはどうすればいいのか、難題な恋模様です。
いっそのことふってもらえたら楽になるのかなとそんな思いさえよぎったかもしれません。
それでも、好きな気持ちは止められないのです。
それが恋であることは皆さんもご経験にあるのではないでしょうか。
好きで好きでたまらないから「恋」なのですね。
二人で観覧車に乗れたら、二人でずっと一緒にいられたら…。
ただ歌詞には「夢中になる前に解って良かった」とあります。
これは傷付く前ではなく、今まさに傷付いて痛みを感じているのです。
これは本当に夢中になる前だったのか、それでも想いが刺さってしまったのか、夢中になる前に防御をかけたのか分かりません。
痛みのあまり夢であればいいという気持ちなのか、意識が朦朧とするほどにショックを受けているのでしょうか。
彼があの子をずっと見ていたというショッキングな出来事に気付き、帰り道も分からなくなるほどに衝撃を受けた気持ちも想像できます。
観覧車といえばと男女のデートの定番とも言える場所かもしれません。
そのワードをセレクトしたaikoはやはりラブソングの歌い手として女の子の気持ちをよく理解しているのですね。
非常に心情を読み取るのが上手な歌手のひとりだと認識できます。
本人の想いに自分を重ねた女性たちは多かったのではないでしょうか。
楽しかった思い出がもう思い出せなくなることは容易に拭い切れるようなものではありません。
最後はまた必死に気持ちを抑えていました。
見つめられて目を反らすと気付かれてしまうので、一生懸命に目を合わせて幻の中にいるような気持ちに浸るのです。
この話はハッピーエンドで終わるわけではありませんでした。
気付かれそうな危うい状況…でもそれでも危険を冒してでも彼と一緒にいたいのでしょう。
この先どうなるかはaikoにしか分かりません。
でも分かっているのはいかに彼を好きでいるかという気持ちと叶わぬ恋に苦しんでいることです。
カフェラテのように恋とはふわふわで幸せな部分もあり、濃厚で甘くそして時にほろ苦い想いも経験することが考察できました。
それでもどんなに失恋しても恋をし続けている人はとても勇敢です。
どんなに辛くても恋を経験して人は大人になっていきます。
そのほろ苦さを悲しみと捉えるのではなく切なさに変えるのがラブソングの役目なのかもしれません。
あたしの背中越しに見てた
その目の行き先を 香るあの子の
甘い瞳を見ていたの?
甘い仕草を見ていたの?
出典: 二人/作詞:AIKO 作曲:AIKO
あなたの仕草や行動や視線を見ていれば、本当は誰に気持ちが向いてるのかは簡単に分かってしまいます。
そうやって追った視線の先にはあたし以外の女性がやはり存在しているようです。
女性の勘の鋭さが絶妙に表現された歌詞になっています。
これは夢か痛い今なのか 心震えてく嘘も伝って
あなたはあたしの時を止めた 帰りの道が見えない
出典: 二人/作詞:AIKO 作曲:AIKO
そして、あたしは夢であってほしいという理想と突きつけられた苦しい現実との間に立たされ、現実を受け止め切れません。
今までの思わせぶりな行動を思い返せば返すほど、その現実があまりにショック過ぎて立ち止まってしまう心持ちが描かれています。
一緒に撮った写真の中に夢見る二人は写っていたのね
後ろに立ってる観覧車に本当は乗りたかった...
出典: 二人/作詞:AIKO 作曲:AIKO
また視線を追ったり、詮索しなくても実は水面下であなたとその別の女性との愛は育まれていたことに気付きます。
持っている写真を見返して、そこに実はその2人が写っていたと考えるとゾッとしますし、あたしにとってはすごくショッキングな出来事ではないでしょうか。
きっとその写真にはあたし自身も写っていて、同じ写真に写っているということは3人は友人関係にあることが想像できます。
「観覧車」という言葉から遊園地での写真であることも分かり、ワクワクした楽しいはずの思い出が切なく苦しい思い出になってしまっているようです。
見つめられれば 恥ずかしいけど
目を反らしたら気付かれそうだから
同じ様にあなたを見た 吸い込まれそうな瞬間
吸い込まれそうな瞬間
出典: 二人/作詞:AIKO 作曲:AIKO
しかし、あたしの気持ちとは裏腹にあなたの思わせぶりな行動は続いているようです。
きっと鈍感な男性なのでしょう。それでも想いを振り切ることはできず、好きになってしまいそうになる心を一生懸命押し殺す切ない締めくくりになっています。
まとめ
いかがでしたか?
「二人」というタイトルからは幸せな2人の物語を想像してしまいますが、実際に歌詞を紐解いてみるとあたし以外の2人の恋愛がそこには描かれ、それに気付いて気持ちを押し殺すあたしとの三角関係の物語が綴られた歌詞になっていました。
aikoといえば健気でまっすぐな歌詞が印象的ですが、今回のようにロックなサウンドに乗せて描かれる苦しく切ない歌詞も女性の心を上手に綴っていてaikoの引き出しの多さが垣間見えます。
そんなaikoの「二人」、ぜひ聴いてみてください。
aikoの楽曲には切ない恋の話もあればキラキラした恋、甘酸っぱい恋、様々な恋の形が描かれています。
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女子の気持ちを代弁してくれているかのような歌詞にホロリと涙が流れてしまうかもしれません。
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