中森 明菜(なかもり あきな)とは

松田聖子と2強を争った80年代アイドル

1965年7月13日生まれ、本名同じ、東京都大田区生まれ、東京都の多摩地域北東部にある清瀬市育ちです。

テレビ番組「スター誕生」の本選3度目の挑戦で、見事番組史上最高得点を獲得し、1982年5月、16歳のときにデビューしました。

デビュー当時のキャッチフレーズは、「ちょっとエッチな美新人娘(ミルキーっこ)」。

ファーストアルバム1982年7月に発表した「プロローグ〈序幕〉」で、オリコン週間LPチャートの初登場7位、最高順位では5位を記録。

中森明菜シングル作品よりも先にアルバム作品でトップテン入りを果たしています。

デビュー曲は「スローモーション」

【中森明菜/セカンド・ラブ】初めての○○に輝く!?繊細な歌詞と美しいメロディが魅力の今作を紹介♪の画像

中森明菜のデビューシングルは1982年5月に発売された「スローモーション」という曲で、オリコン週間シングルチャートでは初登場58位、最高順位30位にとどまっています。

続く2枚目の「少女A」(売野雅勇 作詞、芹澤廣明 作曲)は、オリコン週間シングルチャートで初登場40位、最高順位は5位を記録しています。

3枚目に発売されたのが、今回ご紹介する「セカンド・ラブ」。

以降も「北ウイング」「飾りじゃないのよ涙は」など連続してヒットをとばし、1985年に発売された「ミ・アモーレ(Meu amor é...)」と1986年に発売された「DESIRE -情熱- 」で2年連続のレコード大賞を獲得しています。

作詞・作曲は来生えつこ・来生たかお

「スローモーション」の作詞・作曲を手掛けたのは、当時大橋純子の「シルエット・ロマンス」でヒットを飛ばした、来生(きすぎ)えつこ、来生たかおの姉弟コンビ

来生たかおは、シンガーソングライターとして歌手だけでなく作曲家としても活動しており、姉の来生えつことのコンビで、

「セーラー服と機関銃」(薬師丸ひろ子)、「マイ・ラグジュアリー・ナイト」(しばたはつみ)など日本のポピュラー音楽史に残る有名スタンダードナンバーを数多く世に送り出しています。

ノスタルジックな曲調が印象的と言われる作曲家で、熱愛の頃の思い出がよみがえるような曲をつくっていきたい、また歌手であることよりも作曲家であることに存在感を発揮していきたい、という趣旨の発言をしています。

しかし、自身で歌う「スローモーション」「セカンド・ラブ」などを聴くと、やはり作曲家の細かなニュアンスを感じ取ることができ、作品に対する理解度が深まります。

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「セカンド・ラブ」は別の人に用意された曲だった

中森明菜のデビュー曲を手がけた来生姉弟は、チャート上位を狙える「もう一ランク上の大ヒット曲」を、ということで次回作の構想を練っていました。

3作目の打ち合わせのときに、たまたまストックの中から選ばれた曲が「セカンド・ラブ」。

実はこの曲は来生たかおが大橋純子に提供することを想定して書いたものでしたが、「シルエット・ロマンス」以降発表の機会がなく、お蔵入りとなっていました。

中森明菜に提供することが決まってから、来生えつこはこの曲に歌詞をつけることになりました。

もともと大橋純子という大人の女性をイメージして作られた曲でしたが、まだ10代の中森明菜のために、「まだ恋を知らない女の子」のイメージで詞が作られたということです。

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3枚目のシングルが初のチャート1位に

そんな経緯で作成された中森明菜の3枚目シングル「セカンド・ラブ」は、1982年11月10日に発売され、オリコン週間シングルチャートで初登場2位、翌週には初のチャート1位に輝くことになりました。

中森明菜自身、この曲には強い思い入れがあり、初めて聴いたときに繊細な歌詞とメロディに感動し、

「果たして自分が歌うべきなのだろうか、もっとふさわしい人がいるのではないか」、という迷いがあったということです。

その後の歴史を見れば、むしろこの曲は中森明菜のために、中森明菜という歌手を選んで生まれた曲であったということは明らかであり、

以降、彼女の代表曲としてコンサートやTV番組で何度も歌われることとなりました。

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繊細な歌詞の一部をご紹介

中森明菜自身が感動したという、繊細な歌詞の一部を紹介しましょう。

デリケートな女の子の気持ちを描く

恋も二度目なら 少しは上手に
愛のメッセージ 伝えたい
あなたのセーター 袖口つまんで うつむくだけなんて

出典: https://twitter.com/kareha01/status/841256582658711552

帰りたくないという気持ちを口にすることができず、彼氏の袖口をつまんでうつむく・・・現代にはありえないボディランゲージかもしれませんが、古き良き時代の女の子の切ない気持ちが表現されています。

男性側からみると、なんていじらしいと、愛しさのつのるフレーズですが、鈍感な男性だとただ気づかずに終わってしまうというシチュエーションかもしれません(笑)。