難破船になるほど主人公は身を焦がした…

身体が傷ついたとしても、あなたと少しでも繋がりたいという想いが伝わってきますね。

折れた翼のまま、あなたの前に現れるということから、”あなたの優しさ”に触れたいという想いが読み取れますね。

そんな「難破船」に自身を例える気持ち。

失恋してしまった当の本人でなければその気持ちは伝わらないでしょう。

主人公自身が難破船になってしまうほど、好きになった相手に身も心も捧げたのです。

恐らく好きになってしまった男性は、直感だったのでしょう。

しかし恋に落ちるのに理屈は関係ありません。

一途な思いを続けられる気持ち。そこには理性が入り込む隙間はないでしょう。

人生を棒に振ってもいいからこの人についてゆきたい。

この人のためなら、死んでもかまわない。

きっとそういった思いが主人公の女性の全てだったのでしょう。

そんな思いを胸に秘めて1番の歌詞はサビの部分に入ってゆきます。

あなたのためなら死も怖くない

その愛は「溺愛」

折れた翼 広げたまま
あなたの上に 落ちて行きたい

海の底へ 沈んだなら
泣きたいだけ 抱いてほしい

出典: https://twitter.com/LOVEHEART_MK/status/838744411424972800

主人公の女性はそれくらいこの男性のことを愛していたのでした。

つまり「溺愛」とでもいう愛し方でしょう。

好きな男性にだったら何でもできる。何を言われても耐えて見せる。

そんな主人公の頑なな思いが歌詞に込められているのです。

ここまで愛する人に身を尽くせる女性はそうそう、いないということでしょう。

だから男性は主人公を捨てた?

1番の歌詞からは早々と失恋した主人公のどん底の思いが伝わってきます。

歌詞を読むだけでも辛い気持ちがこちら側にも伝わります。

ただ、焦点を対する男性側に移したらどうなるでしょうか?

ここまで身を焦がして自分のことをひたすら愛してくれる女性(主人公)。

読者の思いを男性視点でみたら「羨ましい」と思えるのではないでしょうか?

しかし、当の本人にしてみたら本当に嬉しかったのでしょうか?

歌詞には男性側の心理を読み解く個所は存在しません。

ただ、歌詞は様々な発想で読み解く対象でもあります。

もしかしたら、これほど盲目的に愛を求める主人公に対して「重い」という気持ちがあったのかもわかりません。

その手掛かりは、2番以降の歌詞から読み取れるかもわかりませんね。

別れはいつも一方通行

理性で別れた朝

ほかの誰かを愛したのなら
追いかけては行けない
惨めな恋、続けるより
別れの苦しさ選ぶわ
そんな一言でふりむきもせず
別れたあの朝には
この淋しさ知りもしない
私は愛の難破船
愚かだよと笑われても
貴方を追いかけ抱きしめたい
つむじ風に身をまかせて
貴方を海に沈めたい

出典: http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=35655

好きな人が私以外の誰かを愛してしまっていることが分かった時、大きく分けて2つの道があります。

それでも変わらずに愛するのか、それとも諦めるのか。

女性としてのプライド、自分の幸せ、いろんなことを考えていくと愛されていないのに相手を想い続けるのはとても惨めであり愚かな行動です。

それが分かっているからこそ、別れの道を選んだ主人公。

でも、心が言うことを聞いてくれません。愚かだとわかっていても、あなたを追いかけたい気持ちが体中を占領しているのが分かりますね。

男性は身の危険を感じだしたのか?

主人公の女性にとったら、別れの時期が近いのを悟っていたのかもわかりません。

だから、男性に気に入られよう、可愛がられようと執拗にすがったのでしょう。

つまり、主人公は愛する道をひたすら選んだのです。

それを男性は以前から疎ましく思ってしまったのでしょう。

多くの場合、恋の始まりというものはいつも情熱的です。

お互いのいい部分だけしか見えないからです。

ワクワクする気分。抑えきれない喜びと感動。

これが「幸せ」というものなのか。

「全ては愛する人と出会えたから。

そんな大切な人を私の方から嫌いになるはずがないじゃないの」。

この思いが主人公の全てだったのでしょう。

それを男性は時間の経過と共に重く受け取ったのかもわかりません。

一緒にいることが耐えられなくなった原因だったのかもわかりません。

このまま一緒にいる事で、何か予期できない危険が迫ってくる。

男性はそんな予感をずっと抱いていたのでしょう。

この後、歌詞は最後のサビの部分へと続いて曲の演奏を終わります。

これが「孤独」というものなのか

これが現実…