HoneyWorks『フィアンセ』

タイトル通り、「恋」や「結婚」を感じさせる華やかなナンバーです。

キラキラという表現がぴったり似合う、まさに幸せいっぱいな1曲だといえるでしょう。

一途な王子様の恋心が描かれているこの楽曲ですが、実は王子様の心の成長が感じられることも特徴です。

恋愛を通して変化していく王子様の心模様にも注目しながら、歌詞の世界を読み解いていきましょう。

恋愛初心者の恋人探し

恋ってなんだろう?

恋をまだ知らない王子
どの子にしよう フィアンセ探し
キスもまだ知らない王子
誰か教えて そんなにいいのかい?

出典: フィアンセ/作詞:HoneyWorks 作曲:HoneyWorks

この曲の主人公は、どこかの国の王子様。

生まれてこのかた関わる女性は年上ばかりで、きっと同年代の女性とは触れ合ったことがないのでしょう。

そんな王子様も、そろそろお年頃です。将来結婚する相手を考えなくてはなりません。

そうはいっても、まだ恋さえ経験したことのない王子様は、その感覚がわからないのです。

そして当然ながら、キスさえも…自分が知らない恋の世界に興味を示す、純粋な王子様の様子が描かれています。

もうキスの虜…

重なり合う唇 目を閉じて任せて
触れたら最後 溶けてメロメロ
開きかけた唇 喋らせないよ”キス”
離したくない 俺のフィアンセ

出典: フィアンセ/作詞:HoneyWorks 作曲:HoneyWorks

やっと見つけた恋の相手に、早速キスをする王子様。アプローチがかなり大胆ですね。

さらに、初めての相手とする初めてのキスだというのに、カッコよく相手の女性をリードしています。

さすが、いずれ国を治めることになるであろう王子様。度胸があります。

そうは言っても当然ながら、歌詞4行目にある通り相手への思いやりは忘れていません。

大胆なアプローチをしつつも、ようやく見つけた大切な相手だからこそ絶対に離さない!

そんな強い気持ちが表れているようです。

相手の心を掴みたい!

なぜか避けられる王子様

「住む世界違う」と彼女
姿を消して王子を避けた
恋を知った寂しさを知った
何処にいたって迎えに行くからね

出典: フィアンセ/作詞:HoneyWorks 作曲:HoneyWorks

大胆な王子様のアプローチに、お相手の女性はメロメロ!2人はすぐに結ばれて…

なんて結末かと思いきや、そう簡単にはうまくいきません。

相手の女性は、王子様とは全く違う身分だったのです。

想像するに、お城の近くにある森の中で家族とひっそり暮らしていたのかもしれません。

なんだか、おとぎ話のような展開ですね。

世間をしらないその女性は、当然恋なんてしたことがありません。

そんな、平凡ながらも幸せな暮らしの中に突然、王子様が現れてキスまでされてしまったのです。

急展開に戸惑い驚き、そして自分との身分の差に恐怖さえ抱いたかもしれません。

フィアンセ候補の女性は王子様から逃げてしまいました。

幸先の悪い王子様のフィアンセ探しですが、王子さまは全くめげていない様子です。

それは、王子様が「恋を知った」から

人を想うことの辛さ、苦しさ、そして恋をしたことによる寂しさを知りました。

しかしそれだけではなく、心がジワっと温まるような、うまく表現できない心の揺れ動きも知りました。

王子さまはもうすっかり恋、そして相手の女性の虜です。

姿を消してしまったフィアンセ候補の女性を、どこまでも探し続けると決意します。

王子様の強引なアプローチ

恋させた唇 罪を償え
許さない もう一度ほしい
キスさせて?

出典: フィアンセ/作詞:HoneyWorks 作曲:HoneyWorks

王子様から相手の女性に向けた、やり場のない気持ちがあらわれています。

この歌詞を見ると、王子様が実は「男らしい俺様タイプ」のように見えます。

相手の女性とキスしたその時から、そのキスが忘れられない王子様。

そんな気持ちにさせた相手の女性に対して、1行目~2行目にあるような気持ちになっています。

非常に当たりの強い言葉で描かれていますが、そうさせているのは全て3行目にある通り。

相手の女性ともう一度キスをしたい、というその一途な気持ち1つだけなのです。