flumpool「証」
2011年発売のシングル
「証」は2011年9月に発売されたflumpoolの7枚目のシングルと、その表題曲です。
大切な人との別れ、その人と過ごした「証」である思い出や絆について歌った壮大なバラードソングとなっています。
バンドサウンドの枠を超えた、スケールの大きなサウンドが特徴です。
カップリングには「ラグビーワールドカップ2011」のイメージソングとなった「覚醒アイデンティティ」や、「証」の合唱バージョン、インストゥルメンタルバージョンなどが収録されています。
オリコン週間チャートでは4位という高順位を記録しました。
NHK全国学校音楽コンクールの課題曲に
「証」は2011年度の第78回NHK全国学校音楽コンクールで、中学校の部の課題曲になっています。
「合唱の甲子園」とも呼ばれるこのコンクールでは、過去にもいきものがかりやゆず、YUI、SEKAI NO OWARIなどの人気アーティストが課題曲を書いてきました。
美しいメロディや切ない歌詞が印象的な「証」は、「歌」の力が最大になって表れる合唱の場でより一層感動的に響きます。
「証」のCDの初回生産盤には、ミュージックビデオや特典映像が収録されたDVDとともに、この曲の混声三部合唱の楽譜が同梱されています。
「証」のMVに注目
「証」のMVは、オーケストラとともにフルコーラスで演奏するflumpoolの姿を映す壮大な内容です。
ピアニストとしてflumpoolと同じA-Sketch所属のバンド・WEAVERの杉本雄治さんが出演し、演奏姿を披露しています。
レーベルメイトの先輩後輩がコラボを果たした貴重な映像です。
演奏シーンの間に挟まれるボーカル山村隆太さんのアップが印象的です。
その真摯な表情が曲のメッセージをより力強いものにしてくれています。
再生回数は2017年8月の時点で1100万回以上。曲の人気の高さを物語っています。
感動を呼ぶ歌詞を紐解く
別れのときを迎えた2人
前を向きなよ 振り返ってちゃ 上手く歩けない
遠ざかる君に 手を振るのがやっとで
声に出したら 引き止めそうさ 心で呟く
“僕は僕の夢へと 君は君の夢を”
出典: 証/作詞:山村隆太 作曲:阪井一生
歌詞は、ある男女の別れのシーンから始まります。
悲しみを押し殺して「君」に手を振る「僕」の姿から、彼が本当はまだ「君」の事を好きだと分かりますね。
この別れは、それぞれの夢へ向かっていくために必要な別れのようです。
違う方向を向いて前進するなら、たとえ相手のことをまだ想っていても離れるしかありません。
それを理解しながらもまだ「君」を見てしまう。そこには、まだ気持ちを抑えきれない「僕」葛藤が見えます。
あたりまえの温もり 失くして 初めて気づく
寂しさ 噛み締めて 歩みだす勇気 抱(いだ)いて
出典: 証/作詞:山村隆太 作曲:阪井一生
いつしかその存在があたりまえになっていた「君」を失う寂しさが溢れてきます。
お互いの前進のために乗り越えなければいけない別れ。それを頭では理解しているからこそ、歩みだすための勇気を振り絞ります。
僕らが一緒にいた「証」
溢れだす涙が 君を遮(さえぎ)るまえに
せめて笑顔で"またいつか"
傷つけ合っては 何度も許し合えたこと
代わりなき僕らの証になるだろう
出典: 証/作詞:山村隆太 作曲:阪井一生