君の願いはちゃんと叶うよ 怖くても よく見て欲しい
これから失くす宝物が くれたものが今 宝物
君の願いはちゃんと叶うよ 大人になった君が言う
言えないから連れてきた思いは 育てないままで 唄にする
叱られた後にある 晩御飯の不思議
その謎は 僕より大きい 君が解くのかな
こんな風に 君に説くのかな
出典: 魔法の料理〜君から君へ〜/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
叱られたら、嫌になる。
でもその後に出てきた晩御飯。
そして泣いてばかりいる君がこの歌を聴いて、信じることを学ぶ。
最後の"君に説く"の部分はこの歌が宗教的なことを歌っていることの証だと思います。
音楽と宗教
音楽は宗教と同じぐらい歴史が古いと考えられます。
wikipediaによれば、音楽の歴史は有史以前であり、人文史を伝える中国神話には、歌、笛、弦楽器の起こりが記されているとあります。
もっとも古い笛と考えられているものは、1995年、スロベニア芸術科学アカデミーのスロベニア人古生物学者イヴァン・テュルクによってスロベニアのDivje Babe1号窟で発見されたもので「ネアンデルタール人の笛」[1]として議論されている。これは43000年前の中期旧石器時代までさかのぼると考えられている。これは中空になった子供のアナグマの大腿骨であり、いくつかの穴があいていた。これが純粋に楽器なのかそれとも肉食動物が噛んでできた単なる骨なのか現在も議論が続いている。
言葉が先か、歌が先かわからない部分もあると思います。
ずっと古い時代から音楽は、人と人が結びつくためにあったのではないでしょうか。
日本には和歌や雅楽が、バリにはガムランが、インディアンには和音のない音楽が、そして西洋にはクラッシックがあります。
アフリカの原住民は太鼓を叩き、リズミカルに踊っていたのかもしれません。
音楽と宗教がどれぐらい密接かは、その民族によって異なる部分もあるかもしれません。
しかしワールドミュージックを聴いていると、どの民族の音楽も、言葉を超えて伝わるものがあります。
もし宗教が言葉でしか伝えられないものなら、民族の分断は続くかもしれません。
音楽は国境を越えています。
そしてBUMP OF CHICKENの音楽は音楽のルーツに迫るような民族的な魂と地続きな音楽が響いていると思います。
夢が叶うかどうかは魂に尋ねられているのか?
どうすれば夢が叶うのか?
方法論や計画など夢を叶えるためにたくさんの方法があると思います。
でもそういう計画自体が夢を叶える方法ではない。
そう筆者は思います。
本当に夢が叶うかどうかは、実は宗教的な部分にあるのではないか?
子どもの頃から、魂の清らかさや邪悪さというものはどこかでは何かに見られている。
あらゆる事象がまるで試すように起きるのです。
藤原はおそらく清らかな魂の持ち主だった。
その音楽を聴けばわかることがあります。
音楽として表現しなくても、誰かはみている。
音楽として表現するようになったら、もっとみる人は増えます。
そんな中でどんな歌を生み出していくのか?
魂が問われます。
そして問われ続けることが可能な人間がアーティストになるのかもしれませんね。
BUMP OF CHICKENのそのほかの音楽
「天体観測」
「アリア」
2016年に発表された「アリア」はまさに宗教的な楽曲として"アリア"という題材にチャレンジしています。
注目すべき部分は藤原の歌唱に対して、ほかのバンドメンバーがどれだけ彼を支えてきたかということだと思います。
バンドは誰かひとりのものではありません。
でも藤原という人物の夢を支えるように他のメンバーがずっと寄り添っている。
そういう雰囲気があります。