貪欲な「愛」を歌う
【Give Me Love】はエド・シーランさんの1枚目のアルバム『+(プラス)』に収録されています。
「愛」をテーマにした楽曲で、その内容はとても切なく胸が締め付けられるよう。
エド・シーランさんの歌声がその切なさを加速させます。
この楽曲は、男性目線で歌われているようです。
主人公である僕には、思いが届くことのないような人がいます。
その人は元恋人に当たる女性です。
直訳すると「愛をください」となる【Give Me Love】。
しかし、愛をくださいではなく「僕を以前のように愛して」のように捉える方がしっくりくるでしょう。
今の彼女も好きだけれど忘れられない女性がいて、彼女に愛されたいと思う僕のいけない心。
この【Give Me Love】という言葉には、現彼女の気持ちも含まれているのでしょう。
2つの思いがすれ違う、切ない愛の物語です。
あの子のように愛して
Give me love like her
(あの子のように愛してほしいの)
出典: Give me love/作詞:Ed Sheeran 作曲:Ed Sheeran
今は、別れてしまっている関係、元恋人。
主人公の男性は、元恋人のことが忘れられないようです。
そんな彼を見た現恋人から言われた一言が、この部分になります。
心から愛してもらえないという現実が彼女を苦しめているのでしょう。
【Give Me Love】は、現彼女である女性と元恋人の彼女を思い葛藤する男性の話です。
僕の気持ち
最近の話
‘Cause lately I’ve been waking up alone
Paint splattered teardrops on my shirt
(最近は1人で目覚めることが多い)
(シャツは涙柄のペイントをしたみたいだ)
出典: Give Me Love/作詞:Ed Sheeran 作曲:Ed Sheeran
この場面から、僕の近況や今の気持ちを歌っています。
1行目の歌詞は1人で過ごしているという意味です。
葛藤しているからこそ、今の恋人と朝を迎えることはないのでしょう。
寂しさを埋めるために付き合っただけのように思える現彼女。
2行目を読み取るとその推測は当たっているように感じます。
なぜなら、僕は毎日のように泣いているからです。
毎日泣いているというのは、涙のシミが残ってしまうほどの量だから。
泣いている理由とは、寂しいからなのでしょう。
現彼女では埋まらない寂しさが日に日に募り、心が元恋人を欲しているというのがわかります。
諦めようとしたのだけれど
Told you I’d let them go
(君を諦めると言ったはず)
出典: Give Me Love/作詞:Ed Sheeran 作曲:Ed Sheeran
今付き合っている彼女に「あの子(君)のことは忘れるよ」と言った。
しかし今でもこの気持ちを引きずっている僕がいる。
彼女には申し訳ないけど、まだ諦められていないみたい。
この場面で読み取れることは、今の恋人への謝罪のようなものです。
以前から口論になっていることなのかもしれません。
彼が他の女性を思っていると知ったら誰だって怒る。そのようなことを僕は今もしているのです。
そんな彼女と話した時にこのセリフを言ったのでしょう。
しかしそれは無理なのかもしれない
And that I’ll fight my corner
Maybe tonight I’ll call ya
(この気持ちと、戦ってはみたのだけれど)
(多分、今夜電話をしてしまう)
出典: Give Me Love/作詞:Ed Sheeran 作曲:Ed Sheeran
現恋人を悲しませないために、君へのこの気持ちを捨てようと努力をした。
今だってずっと捨てようとしているさ。
これが1行目から読み取れる内容です。
僕は必死に考えないようにしていたのでしょう。
しかし、やはり心の底で求めているのは君だったのです。
2行目の歌詞では、決心が揺らいでしまう僕の様子がわかります。
1人で過ごしているからバレないだろうという思いもあったのでしょうか。
会いたくて会いたくて仕方のない気持ちを感じ取ることができます。