どうして私がこんな思いをするの?
あなたにぶつけた すごく寂しかったから
それでも私が風邪をひいた夜には
朝日が昇るまで そばにいてくれたね
愛することを 教えてくれたのは
あの日のあなたでした♪
出典: https://twitter.com/0917Takeshi/status/387903075081797632
誘拐から保護されて本当の家に戻った彼女は、人から好奇の目にさらされ、心を閉ざした日々を送ります。
また恵理菜の本当の母親も、誘拐後に戻ってきた恵理菜にどのように接して良いかわからず、不器用な愛情しか与えられません。
さらに恵理菜の父親は、誘拐事件の原因が自分にあると指摘されることを恐れ、ひたすら無関心な態度を装い続けていました。
そんな中彼女は、なぜ自分が誘拐され、自分が選ばれたのか自問自答し続けることになるのです。
そして21歳になった今、なお問い続けます。 なぜ誘拐されたのは私だったのか?なぜ誘拐されたの?
本当の家族と馴染むことができず、寂しい毎日を過ごした彼女。
だからこそ、幼いころの記憶が蘇ったとき、最初に深い愛情を注いでくれたのが、自分を誘拐したあの女性だったことに気が付くのです。
小さな私にくれたもの そのすべてが愛だったのだと今になって気が付く
あなたに名前を呼んで欲しくて
はじめて声を上げ泣いたよ
あなたにもらった全てのものが
愛だと気づいたから
手と手繋いであなたと歩いた道
二人の笑顔がふいに浮かんで消える
出典: https://twitter.com/UVER_YUMENO/status/455831846983454720
愛情の薄い家族のまま大人になってしまった彼女は、幼いころの自分の記憶を辿っていくうちに、自分を誘拐した女性と手をつなぎ、笑いながら歩いた時間を思いだします。
当時の幸せな風景が脳裏に浮かぶと、こみあげてくる感情を抑えることができません。
なぜなら、あの時確かに彼女が自分を愛してくれたのだと気がついたから。
そしてもう名前を呼んでもらえることが無いということを知っているからです。
空、海、きれいなものをたくさん見せてくれたお母さん 懐かしい当時の記憶
夕日に染まる空 凪いだ海の水面も
あなたの隣ならもっと綺麗なのにね
全てのものを 照らしてくれたのは
いつでもあなたでした
ごめんね ありがとう 言えないままに
言葉はかすれ涙になる
あなたに 会いたい 会って言いたい
誰より愛してると
出典: https://twitter.com/silvias2tgs/status/811861454127124480
彼女が小さかったとき、学校や海、寺などきれいなものをたくさん見せてくれた「お母さん」。
もし今一緒にいてくれたなら…。
あのときのように、今見ている景色を眺められたらどんなに良いだろう。
記憶を辿るほどに、幼かったころ彼女が見るすべての景色を、「お母さん」が照らしてくれていたことに気がつきます。
しかし、誘拐犯として逮捕され離れ離れになってしまった今、もはや彼女はその女性にありがとうと感謝の言葉を言うことさえかないません。
だからこそ、彼女への感謝の気持ちと、会いたいという気持ち、愛情が高まり涙となってこぼれていくのです。
あの幸せだった日々は誘拐犯と過ごした日常 知りたくもない事実だけど…
知りたくも無い真実でさえ
時に知ってしまうけど
心の中にあなたがいれば歩き続けていける
あなたに名前を呼んで欲しくて
はじめて声を上げ泣いたよ
あなたにもらった全てのものが
愛だと気づいたから
出典: https://twitter.com/doratan03/status/297314445120643073
あれほどに幸せに満ち溢れていた幼いころの二人の思い出は、世間に言わせれば誘拐犯と過ごした日々
知りたくもない事実ですが、今の彼女はわかっていました。
たとえ誘拐犯であっても、その女性がどれほど自分を愛して大切に育ててくれたかを。
そしてその愛してくれた記憶があるから、今後の人生を、新しく宿した命と共に生きていこうと決意するのです。
離れ離れになってもあの時の愛情は忘れない
ごめんね ありがとう言えないままに
言葉は涙へ変わって
命がめぐってまた会う日まで
あなたがくれた愛を
永遠に抱き続ける
出典: https://twitter.com/mira04806468/status/836943407742246912
今となっては離れ離れとなってしまった「お母さん」。今後会える日が来るかどうかさえもわかりません。
自分を愛してくれてありがとうと言うことさえも叶わない現実に、思わず涙がこぼれます。
それでも彼女はあのとき「お母さん」が愛してくれた愛情をずっと忘れないでおこうと誓います。
最後に
いかがでしたか?今回は第35回日本アカデミー賞でも、非常に高い評価を得た話題作「八日目の蝉」主題歌『Dear』についてご紹介しました。
赤ん坊のころ誘拐され、本当の家族から離れざるを得なかった主人公の恵理菜。
誘拐犯から保護され無事家族の素に帰った彼女は、世間から好奇の目にさらされ当時の記憶を閉じ込めていきます。
そして、本当の家族に心を開けないまま21歳になった彼女は、付き合っている恋人が結婚しており自分が妊娠していることを知るのです。
自分の家族を破壊した誘拐犯を強く憎むようになっていた彼女ですが、自分もまた不倫の恋に落ちていました。
あるきっかけで自分の幼い頃を知るフリーライターの千草と出会った恵理菜。エンジェルホームで幼い時間を共に過ごした彼女たちは、一緒に誘拐事件となった舞台を巡る旅に出かけます。
過去の記憶を少しずつ取り戻していくうちに、恵理菜は世界一悪い女であった誘拐犯の女性が、幼い自分に深い愛情をかけ育ててくれたことに気が付くのです。
映画では、このときの恵理菜の表情がスクリーン画面いっぱいに映し出されたあと、エンドロールで主題歌が流れる構成となっています。
このため、この主題歌である『Dear』の歌詞は、彼女が幼き頃見返りを求めることなく精いっぱいの愛情を注いでくれた「お母さん」に捧げる内容となっています。
家族の絆は、血によるものなのかそれとも環境で作られるのか…。興味を感じた方は、ぜひ一度『Dear』を聞いてみて下さい。
歌詞の中に込められた想いに胸打たれるはずです。
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