離れた地でどんなに傷つき何もかも失っても、ふるさとという戻ってもいい場所がある。
つまり「僕も君も、ただ生きてさえいれば大丈夫なんだ」ということを歌っています。
311の日から今まで、ふるさとや大事な人を思い出し「頑張ろう」となった時はたくさんあったことでしょう。
立ち止まりさえしなければうまくいく
もう一度笑い合おう愛しい人よ
かすれそうな声でいい聞かせて
止まらないそれだけで生まれるチャンス
口笛でも吹きながら
ゆっくりでいい さぁいきましょうC'mon
出典: C'mon/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
いきなり転調するのでちょっとびっくりしますが、すぐに調和して響き合うサビ部分です。
震災があっても、大事な人が一人でもいればもう一度笑うことができる。
そして歩みを止めず生きることを諦めなければ、もう一度人生をやり直せる。
書いていて泣きそうなメッセージです。
しかしただのきれいごとや他人ごとで終わらないのは、「ゆっくりでいい」というフレーズがあるからでしょう。
何もできない自分を責めて
1人じゃ何もできない
今ごろ 知らされる
出典: C'mon/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
一人残されたり、今の日常が突然失わたりしてやっと気付いた「一人では生きていけない」という事実。
「当たり前」は失ってから「当たり前でない」と気づくのは、私たち人間の悲しい性です。
風に乗って飛んでくる
誰かのcryin'
いつものように
僕は耳を塞ぐのか
出典: C'mon/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
そして、だれかの悲しみや苦しみを避けて通ってしまう己の無力さを感じます。
過去に失ってしまったものは決して現在に戻ってはきませんが、だからといって失ったものに対する悲しみや怒り、苦しみといった感情を切り捨てていいものなのでしょうか。
過去を忘れなければ負けることはない
もう一度笑い合おう
愛しい人よ
乾いたこの心満たして
手を取り駆け抜けた思い出が
いまももえているなら
僕らは負けないだろう
さあいきましょう
C'mon
出典: C'mon/作詞:稲葉浩志 作曲:松本孝弘
心が折れ、乾き、生きることを諦めそうになったときに希望となるのは、大事な人との思い出です。
もし愛しい人すら失われてしまっても、その人と手を取りあい歩んだ思い出は生きるための理由となりえます。
思い出やふるさとさえあれば生きていくことができるのです。
まとめ
以上、震災から離れて考えても人生の応援歌となる作品「C'mon」を見てまいりました。
311の日から今日まで、ご自身の歩んできた道は決して平らではなかったと思います。
その道の途中で勇気づけられたものは何だったでしょうか。
年数が経つにつれ、徐々に震災報道の頻度が落ちてしまうのはどうしようもないことです。
しかし、わたしたちが「C’mon」を聴くことにより、あの震災の日を永遠に覚えて生きていくことはできます。
それぞれのあの日を胸に、「さあいきましょう」。
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