1番のサビの歌詞です。
主人公が命をかけて行動したのは、他の人に望まれてのことでした。
その戦いの中で、主人公はたくさんの罪を犯してしまっているのでしょう。
しかしそれらは世界を変えるために必要なものでした。
英雄として迎えられれば罪とならなかったかもしれませんが、主人公は罪人になってしまったようです。
いずれ裁かれる未来となってしまったのだと読み取れます。
それは変えられない未来かもしれませんが、主人公はそれに抗おうとしているのです。
名前を呼んで
どうして ボクの名前を呼んでよ
まだ脳裏に焼きつく 憧景
出典: サクリファイス/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
恐らく戦っている頃は、英雄のように多くの人に慕われていたのでしょう。
しかし、今では慕ってくれていた人たちから疎まれるようになってしまったのです。
変わってしまった周りの反応に、強く戸惑っていることが感じられます。
主人公には、世界のために戦う以前からの仲間がいたはずです。
戦いが終わった後、その仲間たちと笑い合う世界を思い描いていたのでしょう。
さらに、名前を呼ぶことはその人の存在を認める意味も持っている行為です。
仲間たちに名前を呼ばれ、自分の存在を認めて欲しいという願いも込められていると読み取れます。
夢通りではない世界の中で、その憧れは捨てられないようです。
望まない自分
願っていた未来
くだらない夢の続きや あの丘目指して
ボクらは笑えたはずだったのに
出典: サクリファイス/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
主人公には同じ境遇でともに過ごした仲間がいたのでしょう。
その仲間たちとともに描いていた夢があったようです。
世界を変える前は、その仲間たちと夢を叶え笑い合う未来を思い描いていたと読み取れます。
しかしその仲間たちからは名前すら呼んでもらえない状態です。
それが叶わない現実への失望感が漂っています。
拭えない猜疑心
疑い 疑われては鍵かける今日だ
爆弾でしか戸を叩けずに
どこかで間違えていたんだ
出典: サクリファイス/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
変わってしまった周囲の反応に、主人公は人を信じることができなくなってしまったように読み取れます。
猜疑心にまみれてしまった主人公にとって、何もかもを疑ってしまっているようです。
相手からも疑われる中で、自分自身の心を見透かされてしまわないように心を閉ざしています。
人の本心を知ることが、相手を傷つけるような方法でしかできなくなっているのです。
主人公はそんな方法を納得して行っているわけではありません。
そんな方法しか取れなくなっていることへの後悔と、他の方法がわからない苦悩が読み取れます。
奪うことしかできない自分
ーーーどうして?ーーー
この手は 奪うことばかりで
あやせもしない
出典: サクリファイス/作詞:まふまふ 作曲:まふまふ
世界を変えて幸せを掴むはずだった主人公は、今では奪うことしかできなくなっています。
そのことに絶望しながら、現状を変えられない自分。
本当は大切な仲間たちと笑い合うことを夢見ていたはずです。
思い描いていた未来とのギャップは主人公の心を苛みます。
誰かを傷つけるばかりで、優しくなれない自分に自己嫌悪しているのです。