切ない想いを歌うラブバラード「見えない星」
しっとりした歌声と恋を歌った切ない歌詞で、まさにラブバラードと呼べる一曲となっています。
聞いていると、じんわりと温かい気持ちになれる一曲ですね。
公開されているMVは少々ダークな感じがします。
歌詞に登場している「星の見えない空」を表しているのでしょうか。
大好きなのにそれだけでは通らない、大人の恋をしている人には特に共感できるかもしれません。
そんなちょっとほろ苦さも感じる、「見えない星」の歌詞を考えてみましょう!
ドラマ「ハケンの品格」主題歌
「見えない星」は、ドラマ「ハケンの品格」の主題歌にタイアップされました。
2007年のドラマですが、当時派遣社員の増加が問題となっていたこともあって大きな注目を集めた作品です。
篠原涼子さん演じる大前春子は、どんな仕事もテキパキこなすスーパー派遣社員。
お給料は事務職員としては超高破格である、時給3000円!
しかも看護師から犬の訓練士まで、履歴書に書ききれないほどの多彩な資格や免許を持っています。
まさに使える人材の彼女ですが、人柄は結構ドライ。
所属部署以外の仕事は一切手伝わず、休日出勤も残業もまったくやりません。
目上の人の命令だって、直属の上司でない限り従わないほどきっぱりしています。
あまりにもさばさばしすぎて、雇った会社の人々からは反感を持たれる始末。
しかし春子はそれでも全く動じず仕事をこなします。
そんなマイペースだけれど優秀な彼女を、だんだんと皆認めていくようになっていきます。
このような物語ですが、ドラマの雰囲気は「見えない星」とぴったり!
終盤で流れるこの曲が、映像と深くマッチしています。
崩れそうな心
「見えない星」はラブバラードということで、ある人を愛している「私」目線で歌詞が展開しています。
男性とも女性とも読み取れそうな歌詞ですが、歌詞の言葉や曲調からすると女性寄りかもしれません。
相手は「あなた」として登場しますが、その人に対する想いとはそのようなものなのでしょうか。
終わりを告げるように
手を振るあなたの影
そっと夕闇に溶けてく
はしゃいでた 季節(とき)が終わること
知らせるように
出典: 見えない星/作詞:長瀬弘樹 作曲:長瀬弘樹
暮れていく空の下、愛する「あなた」の姿が消えていくようです。
手を振っているのは、「バイバイ」ということなのでしょうか。
3、4行目を見ると、なんだか不穏なにおいがするのですが…。
「あなた」が隣からいなくなっていくことと、「夕闇」でさらに切なさが倍増しているように感じられます。
この二人は現在進行形で恋人同士なのでしょうか。
漠然とした不安
どうして不安になるの
あなたは変わらず微笑むのに
握った手の温もりはここに
まだ残ってるのに
出典: 見えない星/作詞:長瀬弘樹 作曲:長瀬弘樹
この歌詞を見ると、どうやらこの二人は恋人同士と見て良さそうです。
冒頭から続くこれは、デートか何かが終わって相手が帰っていくのを見送る場面なのでしょう。
しかし見えなくなっていく相手の姿を見つめながら、「私」は不安を感じています。
その不安は漠然としたもののようで、どうしてそう思うのかは自分でも分からない様子。
何が心配なのかは歌詞にありませんが、なんとなく想像することはできます。
「本当にこの人は自分が好きなのか」、「自分の思いは伝わっているのか」…色々不安は尽きないでしょう。
相手が自分を嫌っている根拠もないのに。
そう思ってしまうのは恋をしている人なら多かれ少なかれ感じるものではないでしょうか。
「私」もまた、そんな思いを抱えているのかもしれません。
優しい人よりも好きな人
立ち止まり見る星のない空
私はいつも無力で
寂しさ 共感(わか)り合えた人より
こんな寂しさくれるあなたが 愛しい
出典: 見えない星/作詞:長瀬弘樹 作曲:長瀬弘樹