ここの部分は自分への呼びかけのように受け取れます。

傷ついた気持ちを押し殺そうとしましたが、自分の心にまで嘘はつけませんでした。

自問自答をした彼は一つの結論を出します。

巫山戯(ふざけ)た仮面を外して変わることを宣言

巫山戯た仮面を
外すことがそんなに恐ろしい?
偽らぬ声で君に告げさせて
「僕は変わる」と

出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ

「君」と呼びかけている相手が誰なのかは解釈が分かれるところでしょう。

著者は「嘘をつき続けたせいで傷ついている自分」へと向けた言葉だと解釈しました。

ボロボロで疲れ果てた自分の姿に、このままではダメだと立ち上がった「僕」。

周囲を変えようとするよりも、まずは自らのために自分が変化することを選択したのです。

怠惰な予防線

自己嫌悪の現れ?

怠惰な 怠惰な 怠惰な 怠惰な
怠惰な 怠惰な 予防線
怠惰な 怠惰な 怠惰な 怠惰な
怠惰な 怠惰な 予防線

出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ

現実に気づいていながらも事態を改善することを避けてきた「僕」。

「でも」や「だって」といった言い訳で逃げてしまっていたのでしょうか。

誰だって現状を変化させるのには大変なエネルギーが必要なものです。

大きな変化を恐れて行動してこなかった自分を責めているように感じます。

どうせ…と思いこんでいた自分

何度も重ねた予防線の
その裏に隠した劣等感を
変われない自分の先入観を
守ってる怠惰な予防線

出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ

ある行動を起こそうとした時に、自信の無さから「どうせ自分には無理だ」と思い込んでしまうことってありますよね。

著者にも経験があるのですが、ただ単にそうやって思い込んでいるだけで実際はうまくいくこともあります。

この歌詞の主人公も「きっと無理だ」と、問題を解決することを先送りにしてきたんじゃないでしょうか。

「ああもっと早くに行動を起こしていれば…」

そんな後悔の気持ちもあって、勇気を持てなかった過去の自分を嫌悪しているのです。

ある種の悟りに達している?

まっさらな砂漠に一人いるような
感覚になって 視界がクリアに開けてく
痛みも 祈りも
受け容れよう

出典: 僕はもういない/作詞:ぼくのりりっくのぼうよみ 作曲:ササノマリイ・ケンカイヨシ・ぼくのりりっくのぼうよみ

勇気を持って問題を解決するために立ち上がった「僕」は清々しい気分になりました。

自分に嘘をつき続け、偽りの仮面を被っていたことで傷ついた今の自分。

そして、「千日」と例えるくらい懸命に夢を追っていた過去の自分。

そのいずれも自分である…そんな解答に到達したのか、ある種の“悟り”の境地に。

穏やかな気持ちになった主人公は別の目標へと動き出します。

アンチに対しての言葉?