優しい言葉の雨に濡れて 傷は洗ったって傷のまま
感じることを諦めるのが これほど難しい事だとは
終わらせる勇気があるなら 続きを選ぶ恐怖にも勝てる
無くした後に残された 愛しい空っぽを抱きしめて
借り物の力で構わない そこに確かな鼓動があるなら
どうせいつか終わる旅を 僕と一緒に歌おう
Happy birthday
出典: HAPPY/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
幼い頃、よく転んで膝を擦りむきました。余計な病気にならないように、公園の水道で傷口を洗い流したのを覚えています。
傷を洗うのは傷を癒す行為ではないこと、誰しも知っています。
人々から貰う<優しい言葉の雨>も、公園の水道と同じ。心の<傷>は<洗ったって傷のまま>なんです。
痛いんです。
沁みるんです。
怖いんです。
いっそのこと、こんな感情なんて無くなってしまえばいいのに。でも、人間にはそれが<難しい>。
自ら命を絶つ人は<感じることを諦める>ために、その道を選んでいるのかもしれません。
だけど……だけどね。
命を終わらせる、その行為の前には<恐怖>という名の、大きな分厚い壁が立ちはだかっていますよね。
その壁を登って飛び降りる<勇気>を出せるのなら、生き続けて傷が痛む<恐怖>にも勝てるんじゃない?と"自分"は言っているんです。
心は空っぽかもしれないけど、手に入れた<健康な体>は何にも代えがたく愛おしい。
<膨大な知識>という<借り物の力>を使って生きていけるなら、それでいいじゃないか。
どうせ限りがあって、いつかは終わる"命"。
その命を生きる<旅>を、<僕と一緒に歌おう>。生きよう。と"自分"は言っているのです。
<Happy birthday>を一緒に歌おう
優しい言葉の雨は乾く 他人事の様な虹が架かる
なんか食おうぜ そんで行こうぜ
これほど容易く日は昇る
出典: HAPPY/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
他人の<優しい言葉>は、永遠に残らない。希望を象徴する<虹>でさえ<他人事>。
だけど、生きていくには食べて、寝て、起きて、歩かなきゃなんない。
だからとりあえず<なんか食おうぜ>。
行動に移してみたら、朝日が昇るようにカンタンなことかもしれませんよ。
悲しみは消えるというなら 喜びだってそういうものだろう
誰に祈って救われる それよりも大切な手をとって
勝ち負けの基準も解らない だけど確かに守るものがある
教わらなかった夢と共に 少年は大人になった
続きを進む恐怖の途中 続きがくれる勇気にも出会う
無くした後に残された 愛しい空っぽを抱きしめて
消えない悲しみがあるなら 生き続ける意味だってあるだろう
どうせいつか終わるたびを 僕と一緒に歌おう
Happy birthday
出典: HAPPY/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
<少年>も<少女>も"自分"の心の中に住む住人なのだろうかと筆者は思います。
<消えない悲しみ>があって、<喜び>さえ消えてしまう事実がある。
勝ってるんだか負けてるんだかわからない泥仕合のような人生で生き続ける<恐怖>の中。
私たちには、それぞれ<守るもの>があるはずです。
生きていく<続き>の中で、思いがけずに<勇気>を貰うこともあるはずです。
悲しみが消えないというのなら、同じように<生きている意味>だって消えないのでしょう。
今じゃなくても<どうせいつか終わる旅>です。
一人じゃダメでも、一緒だとできるかもしれないから、歌ってみませんか?
<Happy birthday>『生まれてよかった』と。
「HAPPY」のアルバム収録情報
アルバム『COSMONAUT』に収録
バンプの「HAPPY」は、彼らの6枚目のアルバム『COSMONAUT』に収録されています。
まるで音遊びをしているかのような曲「三ツ星カルテット」から始まるこのアルバム。
15thシングル「R.I.P」や、NHKみんなのうたになった「魔法の料理 〜君から君へ〜」など、心に自然と染み渡る楽曲が揃っているんですよ。
この映像はPV集『COSMONAUT』に収録されています。こちらもお見逃しなく!
最後に……
BUMP OF CHICKEN「HAPPY」はいかがでしたか?
この曲はバースデーソングではありません。
しかし、次に自分の誕生日を迎えたら、少しでも「自分、ハピバ!」って思いたい。
そう思えたなら、<生きている意味>があるような気がするから。
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