「女神」について
あの名曲のシングルリリースでカップリングとして収録
今回ピックアップしている「女神」は、先述にもあるように『ブラタモリ』のOPになった曲です。
この楽曲は2017年2月15日、約44年ぶりにシングルとして再リリースされた「夢の中へ」のカップリングとして収録されています。
またアルバムでは2015年7月29日にリリースされた「UNITED COVER2」に収録されています。
このため、楽曲リリースとしては「UNITED COVER2」が初出となります。
楽曲はミドルテンポのラテン系・サルサ調という雰囲気の楽曲で気分が軽やかになるような楽し気な曲です。
「女神」ってどんな楽曲?
井上陽水の世界観が光る!「女神」の歌詞が知りたい!
井上陽水の楽曲は世相を反映した胸に刺さるような歌詞のものから、どこまでも軽やかに“音楽”そのものを楽しめるようなものまで、世界観の幅が広いのが特長です。
しかしどんな雰囲気の楽曲であっても、彼の作る歌詞は独特で“井上陽水らしさ”を感じることができます。
不思議でふわっとしている真綿のようで、実は中には針が仕込まれていそうな、井上陽水の紡ぎ出す言葉。
「女神」の歌詞にもそんな井上陽水の世界がしっかり広がっていますよ!ぜひ歌詞もチェックしてみてくださいね!
軽やかな誘いについうなずいてしまいそう
ハロー ハロー お元気?
今夜 なにしてるの?
TVなんか 見てないで
どこかへ 一緒に行こう
出典: https://twitter.com/inoueyosui_bot/status/834537968123523072
せわしない現代社会の日々の中で、誰かを軽やかに誘い出すのは結構難しいことのように思います。
しかし「女神」の冒頭では、そんな難しさなんてないことのように、曲を聴いているあなたを見事に楽曲の世界へと誘い出しています。
今の時代、この国では“何かしっかりとした目的”とか“行動したことで必ず得をする”とわかっている場合でしか、人が行動を起こさなくなっているような気がします。
そんな現代にあって“どこか”へ行こうと目的なく連れ出せる自由さは、本当に軽やかで気持ちが解き放たれるようです。
女神はこの世に
ひとりだけじゃないの?
だからもう I love you so
I'd love to be back in your heart
出典: https://twitter.com/55Squadron/status/729724279902732288
井上陽水の紡ぎ出す詩の世界は、かなり独特で抽象的なものも多いので“この歌詞は絶対このことを歌っている!”と限定しづらいんですよね。
この「女神」の歌詞も、女神は○○さんで…というように特定して解釈はできません。
ですので、今回の歌詞解釈はあくまで筆者の想像によるものです。
私はこの楽曲の“女神”とは、曲の主人公に対して恋人か片想いの相手にあたる女性だと思っています。
冒頭の歌詞で誘われた彼女が、どこか一緒に行こうと言われて“どうして私を誘うの?”とでも聞き返したのではないでしょうか。
その答えが“女神はこの世にひとりだけじゃないの?=僕が誘いたい女神なんて君以外いないだろ?”ということなのではと思えます。
彼は彼女に夢中なのでしょう。歌詞には“I love you so.I'd love to be back in your heart(だって好きなんだよ、君の心に帰りたいんだ)”とありますしね。
まわりは 星屑ばかり
数えたりは しない
よろこびを もっと
トキメキを ずっと
星空の果てまで 瞳を 飾って
出典: https://twitter.com/inoueyosui_bot/status/889704065436864512
目的なく歩き出した2人の心は、きっと恋によるキラキラした空気が満ちているのでしょう。
恋の時間が幸せであれば、人はよろこびを累乗で感じますし、トキメキだっていつも以上に感じます。