自分がまだ知らない、もう一人の自分がいることに恐怖を感じているように思えます。

自分が認識しているものだけが自分だというのは、幻想なのかもしれません。

1番Bメロ

曖昧なcollaborate show
Em C7 B7
hysteric 無意味現象
Em C7 B7
感情性の指に
Em C7 B7
mirror letter を刺した
Em C7 B7
ユメノサカサマニ
C7 B

出典: 凛として時雨/作詞:TK 作曲:TK

歌詞の合間合間に英語が入ってくるのが凛として時雨らしいですね。

“曖昧”や“無意味”といった言葉から、自分の中で何らかの葛藤が起きているように感じます。

これまで思い描いていたものが崩壊してしまうような絶望感悲壮感のようなものでしょうか。

思い通りにいかないというイメージから出たフレーズのように思えます。

1番サビ

sadistic fake 君のせいで歪んだ僕に異常な世界は
Em C G D Em
いつか自由が欲しくなって感情性に揺れた未来を
C G D Em
sadistic face 探さないで悲しい僕の感情世界は
C G D Em
いつか未来と別々になって一人きりで異常なfake show
C G D

出典: 凛として時雨/作詞:TK 作曲:TK

攻撃的な自分とそうではない自分がいて、決意が揺らいだり、現状に悩んでしまったりといった感情に振り回されます。

最終的には一つの“自分”に絞られるものの、偽物の“ショー”をしているかのような疑心暗鬼な状態に陥ってしまう、というイメージが感じられます。

感情性の指を刺して目を瞑って耳を切った
C D Em G
僕に揺れている赤い誘惑を恐れだした
C D Em G

出典: 凛として時雨/作詞:TK 作曲:TK

ここでいう“誘惑”とは、自分自身に潜む凶暴性のことでしょうか。

指や目、耳といった、外界との通信手段をすべて遮断することで、自分自身をコントロールしたいという希望が見られます。

2番Aメロ

僕は自由にもう飽きて
C Em
見えるモノも無くなった
C Em
犯罪的なTime Revolution
C

出典: 凛として時雨/作詞:TK 作曲:TK

これまで自分がやりたいようにやってきたものの、何だか物足りない。新しい何かがしたい。「そうだ、革命を起こそう」。

“犯罪的”と表現するだけあって、それはただ事ではない何かなのかもしれません。

Cメロ

見えない一人に消えた音を見せて
C Bm Em D G
君の自由にもう飽きて
Em C
見えたものは何だっけ
D Em
君の自由にもう飽きて
C
歌うことも無くなった
D Em C7 E7

出典: 凛として時雨/作詞:TK 作曲:TK

音楽や歌うことをやめてしまいたくなっている自分。それに対し、もう一人の自分が“本当にいいの?”と問いかけているように感じます。

もしこの解釈が正しければ、TKがデビュー曲である「Telecastic fake show」に何か特別な思いを込めていたということも考えられますね。

「Telecastic fake show」が持つメッセージ

歌詞全体を見てみると、“感情性”という言葉が多く登場することがわかります。

感情と一口に言っても喜怒哀楽さまざまありますが、この曲ではおそらくどれにも当てはまらない、“行き場のない感情”を表しているのではないでしょうか。

自分でも扱いきれないような、言葉では表せない気持ちを歌った楽曲ではないかと思います。

「Telecastic fake show」のコードは難しい?

【Telecastic fake show/凛として時雨】デビュー曲の歌詞に迫る!コードは難しい?の画像

歌詞と一緒にコードもご紹介しましたが、コードだけを見た限り、そこまで難しいものではありません。

ギター初心者でも、少し練習すればすぐに押さえられるレベルのコードばかりです。

そのため、弾き語りスタイルであればコピーも簡単にできるでしょう。

ただ、凛として時雨楽曲が難しいと言われる所以は“小技の多さ”です。

いわゆる「速弾き」や「チョーキング」、「カッティング」といった技法がたくさん使われているので、完全にコピーするのはそう簡単ではないはずです。