ドラマ「38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記」主題歌

東京事変【命の帳】歌詞の意味を考察!傷つくことを予感しながら触れ合う理由は?束の間の慈しみを読み解くの画像

「命の帳」は2020年にリリースされた東京事変による楽曲です。

序盤はピアノによって奏でられるメロディーに乗せた静かなバラード曲…。

と思いきや最後はギタードラムが加わり、最大限に楽曲を盛り上げていきます。

そしてこの曲は、同年放送のドラマ「38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記」主題歌に抜擢されました。

この楽曲はドラマの為の書き下ろし楽曲となっており、歌詞にはドラマの内容が反映されています。

気になる歌詞の意味を早速解説していきましょう。

主人公のことを知ろうとする男性

男性が主人公に問いかける

なぜ僕の肌に触れるの?
その理由を伝えてきて
胸元へふともも宿してよ
あなたの本音

出典: 命の帳/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

歌詞の中の主人公の女性は、男性に接近しますが、男性は自分と体の関係を持とうとする理由を尋ねています。

体の関係を求める表現として優しいフレーズを用いているのは「愛を注ぐ」という意味も含まれているからでしょう。

そして主人公が男性に対して愛を注ごうとしているということを男性はわかっています。

他にも官能的な表現が散りばめられていて、大人の恋愛の雰囲気を醸し出しているようです。

ドラマではマッチングアプリを通じて出会う男性たちが体の関係を主人公のチアキに求めます。

序盤の歌詞には、出会いの部分が反映されているようです。

たとえ出会うきっかけがたとえマッチングアプリであったとしても、自分を愛する理由を強く求めるのは変わらないことがわかります。

男性は主人公をよく見ている

只少し冷えたからとか
漠としたむなしさとか
生温い皮膚のあわさる継ぎ目から
うけとってるんだ

出典: 命の帳/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

次の歌詞では、男性は必死に「愛を注ぐ理由」を主人公の女性から探っています。

どこか冷静な気持ちや漠然とした虚しさを感じている主人公。

心の中では様々な考えを張り巡らせますが、男性に悟られないように必死にそれを隠します。

ですが気持ちを隠そうとしても、主人公の気持ちはわずかな隙間から漏れているのです。

重ねた肌は正直で、彼女の心が透けて見えます。

それを見過ごさない男性。

また「愛を注ぐ理由」を探っているだけではなく、相手のことをそれぐらい見ているということにも繋がるのでしょう。

ここには男性の愛情や慈しみの深さが表れています。

男性が主人公に対して求めること

男性の心の中

しかし自分の欲しいこたえなんて
いつも一つだけだった
誰かの肌にふれるのは
あなた独自のランキング首位
走らせるすべ目的はそうしろってよ

出典: 命の帳/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉

つまり体の関係を求め、欲望を満たしながらもどこか物足りない自分…。

それは本当に足りないものはこれではないからでしょう。

どんなに肌を重ねても、甘い言葉をささやかれてもその答えにたどり着ける人はいません。

ただ特別な人になりたいだけだったのです。

つまり「自分のことを1番愛している」という答えを手にしたいために想いを探っていたということがわかります。

ドラマでは恋愛する男女がマッチングアプリを出会いのツールとして使用します。

ボタン1つで手軽に出会えてしまうからこそ競争率が高く、1番になるのも難しいのです。

年齢も性別も目的も価値観も違う人と出会い、深い仲になっていくことの大変さも伝わってきますね。

その中で飛び抜けられたとき、誰かにとっての大切な人になれるのでしょう。

深い愛を求める男性

ぼくを一に選んでると
無言にこめてほしい
じゃなきゃ二度と触んないで

出典: 命の帳/作詞:椎名林檎 作曲:伊澤一葉