それでは次はそんな「『バッハの旋律を夜に聴いたせいです。』」の歌詞をみていきましょう。

バッハの旋律を夜に聴いたせいです こんな心
バッハの旋律を夜に聴いたせいです こんな心

月に慣れた夜になぜ 月に見とれたのはなぜ
歩き出そうとしてたのに 待ってくれって服を掴まれたようだ

出典: http://j-lyric.net/artist/a04d6c9/l0259c1.html

印象的なタイトルフレーズを繰り返す導入部分です。

見慣れているはずの月に見とれてしまっていた夜に、ふっと我に返ったところで、また月に見とれそうになっている情景が描かれています。

これは音楽でも同じことが言えるのではないでしょうか。

私たちは普段、生活をしていく上で気付かなくても様々な音楽に囲まれて生活しています。

ふっと耳に入ったメロディーに気を取られ、聴き入ってしまった経験は誰にでもあるはずです。

しかし、ずっと聴き入っているわけにもいかず、仕事や生活に戻らなければなりません。

とはいえ、どうしても頭からそのメロディーが離れなかったり、また聴き入ってしまったり、そういった音楽の魅力を、幻想的な魅力を持っている月に見立てているように感じます。

バッハの旋律を夜に聴いたせいです こんな心
バッハの旋律を夜に聴いたせいです こんな心

月に慣れた君がなぜ 月を見ていたのはなぜ
僕の左手に立ち 黙ってる君の顔を思い出したよ

出典: https://twitter.com/aaa86963618/status/914670536948453376

今度は同じように月に見とれてしまった君が描かれています。

気まぐれな君の色 部屋に吹くぬるいその色
壁が鳴り痺れるチェロ すぐに忘れてしまうだろう

出典: https://twitter.com/br_ker_88/status/796384082175213569

移ろいやすい人の心、そして、それに振りまわされて疲れて落ち込んだ心に吹く風は、どんよりとぬるいものなのではないでしょうか。

それでも音楽に救われ刺激を受けることで、疲れたことも忘れて、また進んでいくことができます。

バッハの旋律をひとり聴いたせいです こんな心
バッハの旋律をひとり聴いたせいです こんな心

忘れかけてたのになぜ 忘れられないのはなぜ
歩き始めた二人 笑ってる君の顔を思い出したよ

出典: https://twitter.com/moririn615/status/690163241654190081

頭から離れることのないメロディー、その中毒性は一体なんなのでしょうか。

それを提起しつつ、現実世界を生きる2人を描きながら、音楽によって導き出された君の笑っている顔に安心するような、そして、君を笑顔にすることが音楽かと腑に落ちるような歌詞になっています。

気まぐれな君の色 部屋に吹くぬるいその色
壁が鳴り痺れるチェロ すぐに忘れてしまうだろう

気まぐれな君の色 部屋に吹くぬるいその色
壁が鳴り痺れるチェロ すぐに忘れてしまうだろう

出典: https://twitter.com/ROCKSONG_BOT/status/914649475498491904

そして、最後は繰り返しの歌詞になっています。

これだけ繰り返されると個人的な内容というよりは、自分勝手でわがままな人の多く、風通しの悪い現代社会を揶揄しているように感じます。

しかし、そこに音楽が存在することで変えていけることがあるはずなのです。

そして、こんな気持ちや考えに至ったのは音楽を聴いたせい、つまり「バッハの旋律を聴いたせい」なのではないでしょうか。

まとめ

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いかがでしたか?

彼らの特徴といえば、エレクトロやフォーク、ロックが混ざり合ったかのような新しい中にもどこか懐かしさを感じさせる絶妙なサウンドに、ボーカル山口一郎の紡ぎ出す文学的な歌詞です。

しかし、その音楽が素晴らしいのはもちろんのこと、今回紹介して分かるように特筆すべきはビデオクリップのクオリティーです。

そこには数々の賞も受賞するほどのこだわりが詰まっています。

今の時代背景もありますが、サカナクションの音楽表現にとって映像は切っても切り離せない存在になっているのではないでしょうか。

独自の表現活動を続けるサカナクションの今後に期待です。

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