切ないメッセージが胸を締め付ける1曲「Voice」
今回は2014年7月23日にリリースされたSHE'Sのインディーズ時代の1stミニアルバム「WHO IS SHE?」より、冒頭曲の「Voice」を紹介します。
この曲は当時、関西テレビの音楽番組「音エモン」のエンディングテーマにも選ばれた1曲です。
インディーズバンドだった彼らにとって、地上波の番組のテーマソングに起用されたことはメジャーへの足掛かりの一つになったのではないでしょうか?
もちろん曲自体もそれに見合った力を持った内容になっています!
切ないメッセージが胸を締め付けるような、そんな1曲です。
ここから少しずつその魅力に迫っていきましょう!
「Voice」はこんな曲!
まずは「Voice」の聴きどころを筆者なりにまとめてみました。
以下、参考にしながら聴いていただければと思います!
隠しきれない感情と、胸に押し迫るサビ
淡々としたピアノのフレーズと歪みの効いたおぼろげなギターアルペジオ、タムを多用したゴツゴツしたイメージのドラムが彩る流れるようなメロ部分。
静かに、ときに高ぶったような表情を見せる歌声からは「隠しきれない感情」を感じさせます。
そしてブレイクをきっかけにその感情を解き放つサビ。
歌の勢いも相まって胸に押し迫るように訴えかけます。
聴き手を飽きさせないアレンジ
2番のメロ部分は1番とは打って変わってクリーンなイメージにアレンジされています。
こういうところに、聴き手を飽きさせない工夫を感じますね!
そして高ぶっていくCメロから泣きのギターソロへの流れも秀逸で、溢れ出る感情がありありと伝わって来ます。
最後は勢いを落とし、儚げに終わっていくアウトロ。
そんな曲の余韻を引き立てるような締めくくりとなっています。
物語が隠されたMV
主人公はアーティスト?
先に何も繋がれていないヘッドフォンで耳をふさぐ女性。
日々に疲れたとでも言うような、曇った表情を見せています。
廃墟のような場所をフラフラとさまよう彼女が見つけたのは、薄汚れたキーボード。
キーボードに向かった彼女が見せたのは「どうすればいいのかわからない」という表情と悲痛な叫びでした。
彼女はきっとアーティストなのではないでしょうか?
「曲を作る日々の中で自分を見失ってしまった」ようなイメージを覚えます。
そして最後に彼女を救うのはSHE'Sの4人が演奏する姿でした。
4人に遭遇した彼女は表情も晴れやかにヘッドフォンを外し、閉じこもっていた殻から抜け出せたような表情を浮かべます。
「思い悩んだ末に自分を救ってくれたのは結局音楽だった」
歌詞とはまた違いますが、そんな味わい深い物語が隠されていました!
「Voice」の歌詞を解釈!
タイトルが意味するのは?
この後歌詞を紹介していきますが、その前に楽曲の顔であるタイトルについて考えてみましょう。
「Voice」というタイトルは「声」という意味ですよね。
一言に「声」といっても、その言葉が連想させるものにはいろんなイメージがあります。
この曲が表しているのは「主人公が見落として来た声」と「それに気付いた今届けたい声」だと感じられます。
タイトルを「Voice」という抽象的なものにしているのは、そこに込められた意味が一つではないからでしょう。
そう思うと、楽曲に込められた複雑な想いをシンプルに表現したこれ以上ないタイトルに感じられますね。
それでは気になる歌詞を見ていきましょう!