う~ん、難しい歌詞です。
物事を深く考えたところで答えなんて出るはずがない。
それならば、何も考えないで、ただの男と女が体を合わせることが“しあわせ”だといえるのかもしれない。
それでいて、また堕ちていくこともわかってはいるけれど、少なくとも、冷たくなったお互いの体を温め合うことができるのだから...といったところではないでしょうか。
そして、2番の歌詞となります。
からだの傷なら なおせるけれど
心のいたでは いやせやしない
小指にくいこむ 指輪を見つめ
あなたは昔を 思って泣いた
出典: 時の過ぎゆくままに/作詞:阿久悠 作曲:大野克夫
確かに、ケガをしたとしても、日が過ぎれば治っていくものです。
しかし、彼女が受けた心の傷は相当深いようで、何とかして救ってあげたいのだけれど、どうすることもできない自分の力の無さ、もどかしさを彼は感じているようです。
また、小指にはめられている、外せないほど食い込んでいる指輪が余計に心の傷を深くしているように思えます。
そんな中で大変気にかかる歌詞が出てきました。
もしも二人が愛せるならば
窓の景色も変わってゆくだろう
出典: 時の過ぎゆくままに/作詞:阿久悠 作曲:大野克夫
「もしも二人が愛せるならば」ということは、現在、二人は愛し合っていないということなのでしょうか。
彼が彼女を救いたいと考えていることから、彼が彼女を愛していることは確かです。
彼女から愛してほしいと思っているはずです。
でも、彼女からの愛は無い...
体を合わせているにもかかわらず...
なんとも言いようのない、切ない歌だったのですね。
当時、沢田研二が歌うことで、このように必死で守ってくれる男性に愛されたいと思った女性は多かったはずです。
沢田研二主演のテレビドラマ
「悪魔のようなあいつ」
世の中には恐ろしい事件がいくつもありますが、1968年に起こった「三億円強盗事件」もその中の1つでした。
三億円もの大金を、白バイ警官に奪われたにもかかわらず、完全犯罪となり、時効を迎えた未解決の事件でした。
何度かテレビでも特集されたことがありました。
「時の過ぎゆくままに」を主題歌とする、沢田研二が主演したテレビドラマ「悪魔のようなあいつ」が、丁度その事件を取り入れたドラマだったのです。
「今度ジュリー(沢田研二)が三億円強盗の犯人役をするらしいよ」と大変な噂になっていたこと、うっすらと記憶しています。
「悪魔のようなあいつ」名前から怖い気がしますが、動画をご覧ください。
動画はこちら!
クラブの歌手であり、高級コールボーイでもある沢田研二の役柄は、脳に病気があり、いつ死んでしまうかもしれないという不安を抱えていることと、
もう1つは...
後少しで時効を迎える「三億円事件」の犯人だったのです。
では、続きをご覧ください。
このドラマでは、同性愛がテーマであったらしく、子供には見せられないシーンなどがありました。
当時「テレビドラマだとは思えない」といった批判もあり、視聴率が高いというわけではありませんでした。
ただ、沢田研二ファンの女性にとって、沢田研二の演技力には惹かれたはずです。
そして、このドラマには「藤竜也」や「若山富三郎」といった、その頃有名だった俳優さんが出演していました。
最後に
岸部修三?
最後に、もう一人紹介しておかなければならない人がいます。
それが「岸部修三」なんですが、ピンとこないかもしれませんね。
岸部修三は、現在の芸名を「岸部一徳」としています。
そうなんです。「ドクターX」で“メロンおじさん”の役をしていた人です。
岸部一徳は「ザ・タイガース」の時代、沢田研二と共に活躍していた“プロベーシスト”だったのです。
ところが、この「悪魔のようなあいつ」に出演してから、岸部一徳は本格的に俳優に転向しました。
「へぇ~、あのおじさんが?」と思われるかもしれませんが、「ザ・タイガース」では「サリー」と呼ばれ、長い髪をしていたのですよ。
時が人を変えてしまうのでしょうか?
沢田研二も岸部一徳も、すっかり“おじさん”になってしまいました。
ただ、歌唱力や演技はますます磨きがかかっているようです。
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