③の、「ノリでつけた」…じつはこれが一番信憑性が高いルーツです、笑。
あるスレッドでバンド名の由来を聞かれたボーカル樋口さんが返したコメント…それがこの「ノリ」だったそう。
そもそもノリでこの単語が出てくるのがスゴイってところ。
その場の気分やノリで押し切っちゃう感覚、同じ関西人の私としてはよ~くわかります、笑。
結果的に、とても様になっていて彼らの音源と不思議な程マッチするネーミングなわけで、真相はさておきとっても素敵じゃないですか!?
リード曲は初の〇〇盤!?
デモ音源を4000枚近く販売し勢力的に活動してきた彼らが、2015年ついに単独全国流通盤「ワタシノハナシ」をリリース。
ちなみに全国流通盤とは簡単にいうと“CDを全国の大手CD屋さんで買えるようにすること”。
言葉にするととても簡単なように聞こえるかもしれません。
しかしデモ音源をひっさげて自主活動していた彼らにとってこの“全国流通”という一手を打つのはとても大変なことだったかと想像します。
加えて、このタイミングで全国流通へと踏み切れたことはものすごいビッグチャンスを手に入れた表れでもあるのです。
収録情報をチェック♪
2015年8月5日にリリースされた初の全国流通盤「ワタシのハナシ」。
二十歳になったばかりのボーカル樋口さんが紡いだ渾身の7曲が詰まっているアルバムとなっています。
なんと、販売実績がすごかった直近デモ音源「オレンジと君とサヨナラと」も再録され同収録されているとのことで、ぜひ手に取りたいアルバムですね。
1. ドア
2. 青鼻のピエロ
3. 綺麗な空はある日突然に
4. ハタチノボクヘ
5. 少年X
6. period.
7. オレンジと君とサヨナラと
出典: ワタシのハナシ/WOMCADOLE
MVをチェック!
彼らの音楽には“音楽に対するまっすぐな気持ち”がいつも込められていて、聴く人の心を掻き立てます。
あと一歩、あと少し何かが足りないとしても、決して媚びず自分の世界観を貫こうとする姿。
「人にバカにされようが本気で好きなもの、好きな人間がいるならば、ガン無視で行きましょう。
バカにされても生き抜いていきましょう。俺たちは生きてるんだぜ!」
とライブでストレートな叫びを放っていた樋口さん。
誰もが、「そうでありたい」というシンプルな人間臭い気持ちを繕わずにみせてくれるからこそ、彼らの音楽に惹かれずにはいられないのかもしれません。
歌詞を徹底解釈!
このナンバーには様々な解釈が飛び交っているようですが、そのひとつには「原爆」というキーワードも。
広島に原爆が投下されたのが1945年8月6日で、このMVが投稿されたのも8月6日。
そしてタイトル名の「綺麗な空はある日突然に」を聞くと、おのずとリンクせずにはいられない感じですよね。
ただ、私自身はこの曲を聴いた時に“当たり前のようにある目の前の日常”にファインダーを絞り込んだ曲”としていろいろと考えさせられました。
聴く人によって様々な心情が移ろう意味深なナンバーです。
では歌詞をご覧ください♪
当たり前の風景にそれは起こった
青い空に浮かぶ雲を眺めた
最期の朝目を覚ました僕
黒い空に光る星流れた
綺麗な空ある日突然に
出典: 綺麗な空はある日突然に /作詞:樋口侑希 作曲:樋口侑希
静かな日常。
当たり前のようだけれど、それがどれだけ平和で幸せなことかを思い知るきっかけは誰にでも起こりえることだと考えさせられます。
自分にとっての絶望的な出来事や、世界に起こりうる激震的な出来事が、それまで見上げていた当たり前の空をある日突然変えるのだと教えられます。
当たり前の様に日々重ねた
期待していた頃にはもう遅かった
結局まだ何も変わらずに
苦しかった悲しかった
出典: 綺麗な空はある日突然に /作詞:樋口侑希 作曲:樋口侑希
二度と失わないように
泣き声響くトンネル、そこはあまりにも暗くて
目を光らした猫は灯りを探した
自転車のライトが、消えて何も見えない
早くこの場所から逃げだしたいな
出られるかな
出典: 綺麗な空はある日突然に /作詞:樋口侑希 作曲:樋口侑希
暗くて、怖くて、身動きが取れないようなとても緊迫したシーンを想像させられます。
これが、もしも世界に起こった激震だったのなら、誰もが恐怖と絶望に打ちひしがれた時だとも考えられます。
涙をこぼす人たちに駆け寄り「唄おうか」と声を掛け続ける姿。
たったひとりになったとしても、そこで肩を落とす誰かのために手を伸ばし声を届けたい、そんな胸の熱くなるような思いが歌詞からみてとれます。
疾走感のあるメロディーと低めにしゃがれながら叫ぶ歌声、空へと伸ばす手と夕日をバックに俯くラストシーンが切り取られたMV。
聴くほどに観るほどに深みの増す素敵なナンバーです。