このアルバムジャケットが印象的です。尾崎のキャラクターをよく捉えていると思いませんか?

アルバムジャケットの製作は田島照久が担当した。田島は「10代の男の子、十七歳の地図」という尾崎の情報を得たが要領を得ず、「SEVENTEEN'S MAP」という言葉を聞いた瞬間に、「その少年が壁から飛び降りる感じ」というインスピレーションを得て製作した。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/十七歳の地図_(尾崎豊のアルバム)

驚きですね。限られた情報でよくぞここまでのクオリティを。

高精細な写真にはない独特な風合いに目が釘付けになります。

驚異の収録曲!

デビューアルバム「十七歳の地図」は全10曲。時間は47分余りと長くはありません。

しかしその収録曲の密度といったら。みなさんもよくご存じの曲ばかりですよ!

A面
全作詞・作曲: 尾崎豊。
1.「街の風景」(SCENES OF TOWN)
2.「はじまりさえ歌えない」(CAN'T SING EVEN THE BEGINNING)
3.「I LOVE YOU」
4.「ハイスクールRock'n'Roll」(HIGH SCHOOL ROCK'N'ROLL)
5.「15の夜」(THE NIGHT)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/十七歳の地図_(尾崎豊のアルバム)

以上がA面の収録曲。B面もすごいラインナップ!

B面
6.「十七歳の地図」(SEVENTEEN'S MAP)
7.「愛の消えた街」(LOVELESS TOWN)
8.「OH MY LITTLE GIRL」
9.「傷つけた人々へ」(TO ALL THAT I HURT)
10.「僕が僕であるために」(MY SONG)

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/十七歳の地図_(尾崎豊のアルバム)

強烈な顔ぶれ。おなじみの代表曲が勢ぞろい!

未完成な危うさが魅力と言われる尾崎ですが、ミュージシャンとしては既に完成されていたのです。

いや、むしろ未完成であるがゆえに、人々は惹き付けられるのかもしれません。

時に尾崎豊17歳。「不定形な早熟の天才」と称すべきでしょうか。

シングル「十七歳の地図」が生まれるまで

シングル「十七歳の地図」は、ご紹介したアルバム「十七歳の地図」からシングルカットされた曲です。

ところでそのタイトルの由来は?

タイトルは小説から取った

プロデューサーの須藤晃は大変な読書家でした。

デビューアルバムのタイトル「十七歳の地図」は、とある小説に着想を得ています。

須藤は中上健次の小説『十九歳の地図』のイメージと尾崎を重ねていた事からアルバムタイトルを『十七歳の地図』と決定し、尾崎に「十七歳の地図」というタイトルの曲を製作するよう指示、尾崎が実際に製作してきた「十七歳の地図」の歌詞を見て感嘆した須藤はようやくレコーディングに取りかかる事となった。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/十七歳の地図_(尾崎豊のアルバム)

複雑な生い立ちで大変な苦労をした中上健次

尾崎豊と通じ合う部分が多々あります。

両者の共通点を須藤晃が見抜いたわけです。

十九歳の地図 (河出文庫 102B)
中上 健次
河出書房新社
売上げランキング: 81763

シングルカットはアルバム発売の翌年

「15の夜」に続く2ndシングル「十七歳の地図」のリリースは、デビューアルバム「十七歳の地図」発売の翌年のこと。

翌年といっても、83年12月にアルバムが出てからわずか3ヶ月後のことです。

1984年3月21日にCBSソニーより7インチレコードでリリースされた。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/十七歳の地図_(曲)

シングル化に際して音源が再録されています。

PVも撮影されています。