「言葉」の意味は?
ずっと
ずっと
この言葉を
ずっと昔の
僕の答えを今用意して
出典: 忘れられないの/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi
Bメロの歌詞が少し変わりました。
この「言葉」は一体何なのか、最後のサビで明らかになるでしょう。
永遠に変わらない想い
※繰り返し
夢みたいなこの日を
千年に一回ぐらいの日を
永遠にしたいこの日々を
そう今も想ってるよ
出典: 忘れられないの/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi
ここから少しずつ「答え」の核心へと迫ります。
一生に一度しか経験できない日。
それは、「君」との出会いなのだと思います。
きっと永遠に続くと信じていた「君」との日々。
実際に永遠ではありませんでした。
「別れ」という言葉が主人公を苦しめます。
まるで、「君」との日々に終止符が打たれ、否定されてしまうような感覚に…。
でも、「君」への想いはいつまでも心の中で燃え続ける。
それを確信することで、永遠を願った自分の感情が肯定され、現状を受け入れられるようになったのでしょう。
どんなに美しいものも、永遠にそのまま留まっていることはない。
だからこそ、その思い出の1つ1つがかけがえのないものなのです。
過去を振り返るということは決して、悪いことではありません。
もしかしたらそれは、今という時間の大切さに気がつくために必要なことなのではないでしょうか。
過去の素晴らしい日はもう2度とやって来ない。
だからこそ、私たちは懸命に日々を生きていくべきなのでしょう。
「君」への想いが明らかに
夢みたいな夜の方
千年に一回ぐらいの月を
永遠にしたいこの夜を
そう今も想ってるよ
出典: 忘れられないの/作詞:Ichiro Yamaguchi 作曲:Ichiro Yamaguchi
最後のサビでは「夜や月」といったキーワードが出てきました。
楽曲前半で登場した「長い夜」の意味を思い返してみましょう。
憂鬱な気持ちで眠れない夜。
何度寝ても時間が長く感じるほど、気分が落ち込んでいる。
これが前半の「夜」から読み取れた感情です。
でも、そんな「夜」をここでは肯定しています。
「君」のことを想って味わった苦痛さえも大切に覚えていたい…。
そう考えているのではないでしょうか?
この痛みさえ、見方を変えれば深い愛情の証明になります。
そして「月」は愛に関連するキーワードです。
かつて、夏目漱石は「I LOVE YOU」を「月が綺麗ですね」と訳しました。
今、夜空には千年に一回の美しい「月」が浮かんでいます。
神秘的で愛の象徴ともいえる「月」。
ここでは「君」への想いが深い愛情であることを示唆しているのだと思います。
また、千年に一度というのは「君」への愛情が千年続くほどに深いものであるという意味とも捉えられます。
それはすなわち、永遠を意味しているのでしょう。
人が永遠など存在しないと分かっていながらその言葉を口にする時。
それは「一生」を意味します。
たとえ距離が離れていようと、主人公の「君」を大切にする気持ちは一生変わらないのだということが分かる歌詞です。
「答え」の意味をさらに深掘り
ずっと隠してた理由
最後に主人公が抱える愛情が明らかになりました。
「答え」は「君のことが好き」という意味です。
でも、告白することなく想いを隠し続けてきたのではないでしょうか?
歌詞からは「君」と過ごしてきた時間の長さがうかがえます。
地元の幼馴染のような存在なのでしょう。
友情はやがて愛情に変わり、自分自身すらその変化を受け止めきれなかった。
これが切なさの正体です。
想いを伝えきれていなかったから、モヤモヤとした感情が巡っていたのだと思います。
そして最後には愛情ごと、過去の経験を受け入れることができました。
「君」への忘れられない想いがあったからこそ…。
主人公は上京してからもずっと新しい居場所を見つけられなかったのでしょう。
しかし今となっては、過去の大切さに気がつけたことで受け入れることができた。
「忘れられないの」では、そんな主人公の内面の成長を描いていたのではないでしょうか。
そして永遠ではないからこそ一瞬一瞬が大切だという考え。
そこには作詞作曲を担当している山口一郎の、現代を生きる私たちへの想いが込められているのでしょう。
私たちもこの楽曲の主人公のように毎日を大切に生きていきたいですね。
最後に
「忘れられないの」の歌詞はいかがでしたか?
ストレートではない愛情表現が「大人向けのロック」の醍醐味といえるでしょう。
冒頭でご紹介したCMの主人公は、スマホに映し出された男性に想いを寄せていたのかもしれません。
それを「速度制限マン」に妨害されていたと思うと…。
とってもイライラしますね!
歌詞の意味を知るほどに、良くできたCMだということも分かります。
オススメの楽曲をご紹介
新生活を始めて大好きな人と離れ離れになった経験はありませんか?
そんな時に聴きたくなるのがRADWINPSの「遠恋」。
いっそこの距離ごと受け止めて愛していこう。
そんな覚悟は、実際に遠恋している人の心を支えてくれます。
こちらではその歌詞を解説しているので、ぜひご一読ください。
また他にも、遠距離恋愛をテーマとした楽曲をまとめている記事があります。
恋人との物理的な距離はあっても、精神的な距離を近づけるヒントになるかもしれません。
こちらもご覧になってみてはいかがでしょうか。
RADWIMPS 「遠恋」の歌詞の意味を紐解く・・・動画を検索してみる♪ - 音楽メディアOTOKAKE(オトカケ)
自分の実体験をもとに歌詞を紡いできたRADWIMPSの野田洋次郎が、全楽曲の中で唯一フィクションで作ったのがこの「遠恋」です。それでも、野田洋次郎の独特のものの見方が伝わってくる名曲で、2人のやり取りにニヤッとしてしまいます。今回は「遠恋」の動画紹介と歌詞の意味を紐解いていみました。